2002年7月6日 土曜日 お客様用定番メニュー

マグロとカツオ

金曜日、パーティの後に職場の同僚夫婦と話をしていて、マグロとカツオの話になりました。彼が買ったマグロは、味や舌触りがどうもカツオのようだったが、どうやって見分ければよいのかという疑問でした。どんなマグロだったかと聞くと、赤身があまり赤くなく、血合いの部分だけが濃い茶色をしているということでした。

確かに、日本以外の国ではカツオをマグロとして売って良いことになっているので、カツオがThonの名で店頭に出ていることも良くあります。ただ、サイズがかなり違うので、その見分けは難しくないはずです。

多分、それより問題なのは、マグロの種類です。マグロには、クロマグロ、ミナミマグロ、キハダ、メバチ、ビンナガなどがいますが、魚屋ではこの区別があいまいなのです。ほとんどの場合、ビンナガ以外のマグロはThon rougeの名前で、ビンナガはThon blancの名前で売られるのですが、マグロがビンナガしかない場合、ビンナガが単にThonとして売っていることもあります。

クロマグロと、キハダ、メバチの味の差は明確で、クロマグロの方が圧倒的に肉が堅く味が濃いのです。色はクロマグロとメバチは綺麗な赤で、キハダはピンク色です。身が柔らかそうなThonが出ていたら、メバチかキハダを疑いましょう。

問題の彼が食べたマグロは、ビンナガだと思われます。ビンナガは身が白く、シーチキンの缶詰でお馴染みのように、淡白なパサパサした食感のマグロです。刺身には向きませんが、バター焼きなどでは美味しく食べることができます。上の写真で、右側がビンナガです。左側は鰭が見れなかったのではっきりとは分からないのですが、多分キハダマグロです。

カツオはカツオで、数種類あって、見分けが難しいのですが、こちらは図鑑を見てくださいね。

お客様に出せる魚

さて、今週末の土曜は、お客様がご夫婦でいらっしゃいます。家内から、お客様用の魚を買ってくるようにとの指示が出ます。

「刺身に捌くところ見たいそうだから、よろしくね。」

「あ、そう。じゃあ、捌きやすい魚がいいね。」

「メインはイワシを塩焼きにするから、いいイワシ買ってきてね。」

「何でお客さんにイワシなの?」

「だって、イワシの塩焼きが美味しいじゃん。」

「まあねえ。でも、お客様向きかなあ・・」

「あと、ホタテを買ってきて。」

「今の時期、殻付きのホタテは無いよ。」

「え〜、じゃあ、何か貝。」

「今、貝は一番悪い時期だよ。貝毒も出やすいし。ムールならあると思うけど。」

「じゃあ、ムールにしよう。ムールよろしく。」

ということで、あゆみと一緒にベルサイユに出かけます。

「刺身は何買うの?」

「やっぱりタイじゃない? 他に美味しそうなのがあるといいね。」

「トロが売ってたら買ってね。」

「はいはい。ムールの値段憶えといて。一番安い店で買うから。」

と、魚屋廻りを始めますが、私の一番好きな店が工事中で休みです。そこで、姉妹店と思われる隣へ行ってみます。

「パパ、トロがあるよ。」

「買う?」

「うん。」

「じゃあ、それと、タイと、イワシを買おう。あ、ムッシュ、ドハード、しるぶぷれ。」

「パパ、La 付けなきゃ駄目じゃん」

と娘に苛められながら、タイ、トロ、イワシを買います。

「ムールはどこが安かった?」

「2軒目。1リットル2.40ユーロだったよ。」

「じゃあ、そこで買おうね。1リットルでいいかな?2リットルにしようか。」

ということで、ムールを2リットル買って帰りました。

定番材料の定番料理

さて、今日は定番材料なので、料理も定番料理です。

まずタイは、お刺身にします。あらは当然潮汁にしてもらいます。今日のタイは脂の乗りもよく、美味しい刺身とスープになりました。

マグロのトロもお刺身にします。今日のトロは、凄く脂が乗っていて、沢山食べると脂酔いしそうなほどです。そこで、4分の一ほどはネギトロにすることにしました。皮に付いた脂を加えると、脂が多すぎるほどトロトロのネギトロになりました。

 

イワシは500gで10匹ほどでした。うち3匹だけ、お刺身にしました。残りはたっぷり塩をして塩焼きにしました。やっぱりイワシの塩焼きは美味しいですよね。サンマ同様、内蔵ごと焼いて食べるのが一番ですよ。

ムールも定番のワイン蒸しです。よく洗って、フライパンに入れ、ワインを入れて蓋をして蒸すだけ。貝の口が8割程度開いたら出来上がりです。刻みバジルなどを加えると、香りと彩りが豊かになります。

ということで、今週はお客様用定番料理に徹しましたので、今週は新しいものへの挑戦はありませんでした。

来週以降、一度オマールエビに挑戦してみたいと思っています。でも、結構高いからねえ・・・どうなることやら。

ではでは。