Zゲージは小さいです。レール幅6.5ミリで世界最小。ドイツのメルクリン社が作ってます。
このサイズで立派に動くので、感動しますよ。
日本には殆どありませんが、小さな会社が車両をちょっとだけ販売してます。でも、高くて買えません。数年前に天賞堂さんが参入しました。これから楽しみです。
ドイツ製も、普通のサイズ(Nゲージ)の三倍くらい高いので、沢山は買えませんが、日本の狭い家庭にはぴったりです。
レイアウトは、ディスプレーテーブルの中に作ります。
テーブルは、通販で一万円ちょっとかな。
これなら、埃もかぶらないし、邪魔にもなり・・・・ますねえ・・・映画部屋の隅にセットされてます。
まずは、レイアウトの設計です。
Zゲージの設計上可能な一番小さい円と、そのテーブル内で実現できる一番大きな円を作って、レイアウトのイメージを固めます。
「鉄道模型シミュレータ」というソフトで、実際にレイアウトを作ってみて、パソコンの上で走らせます。
うまくいきそうなら、それを設計図に落とします。ここまでで、一年くらいかかってます。
技術的に説明すると・・・・・以下のようになりますが、ややこしいので、読み飛ばしましょう(笑)
このレイアウトは、2つのループ線と、一つのリバース線、そして入れ替え線から構成されてます。
ポイントの切り替えにより、一つの列車が2つのループ線全部を走ることもできますし、2つの列車がそれぞれループを走りながら、3つ目の列車の入れ替え作業をすることもできます。
リバース線があるので、列車の方向を変えることもできます。リバース線の端には自動連結切り離し装置も設置されています。
う〜〜ん、マニアックだなあ・・・
これで、レイアウトの路線図の設計は終わりです。
この設計に合わせて、足らないレールの発注や部品の調達をします。
レールや車両はドイツからインターネット経由で注文して輸入します。
電気回路関係は秋葉原巡りをして部品を集めます。
風景関係は、手芸屋さんと100円ショップが強い味方です。
この時期が一番楽しいかも。下の写真がドイツから輸入した部品です。
さて、部品が調達できたら、まずは実際にテーブルの中にレールを並べてみます。
この状態でも走らせると楽しいので、ついこのまま遊んでしまい、製作が進みません。
次の作業は大変なので、なかなかとりかかれず、ここで一年位ストップしたかな・・・
ま、これが鉄道模型の楽しみです。
遊んでいるうちに、設計も少し変化することがあります。
ついに、意を決して作業開始です。
レイアウト作成の最初の作業は、地形作りです。
平面のように見えて、実は結構上下があるのです。
上下が無いと、レイアウトはつまらないものになります。
てっちゃんには立体交差は必須ですね
しかし、あまり上下をつけると、車両が登らなくなります。
Zゲージは軽いので、特に登坂能力は小さく、綿密な勾配設計が必要です。
レイアウトの奥側に立体交差や高架線があるので、その高さを稼ぐために。手前の駅の高さは、ちょうどその両方の中間の高度にします。
駅から下っていく線と、駅から登っていく線が、ちょうど反対側で立体交差するのです。
地形は、三層のべニア板で作ります。その上から石膏などで塗り固め、紙ねんどで細かい補修をします。
さらに、その上に、トンネルを作ります。
鉄道模型レイアウトでは、トンネルは必須の情景です。
しかし、ディスプレィテーブルの内側の高さが限られているので、高い山を作ることはできません。
写真のトンネルの入り口は、ドイツの橋げたを使っています。
トンネル中で引っかかると大変なので、何度も走行テストをして、障害物を取り除きます。
短い車両は通っても、長い車両は引っかかったりするので大変です。
でも、ここでミスをしてしまい、電車は走れないレイアウトになってしまいました。
パンタグラフを立てると、トンネルに引っかかるのです。失敗〜〜〜
ま、これで、蒸気機関車中心のレイアウトにする事が自動的に決まりました。
ところで、車両も当然ドイツ製しかないので、ちょっと雰囲気が日本と違います。
少しでも日本に似せたくて、ドイツ蒸気機関車の特徴の赤い線を消して、白い線に塗り替えてみました。
ちょっと日本の蒸気機関車らしくなったかな。
背景では木の研究も進んでます。この木にも、手芸用の材料が色々とつかわれます。
このあと、レイアウト全体に色を塗り、路床としてコルクマットを張った上にレールを張り付け、電動ポイントなどの電気配線をします。
そこまでいくと、また走らせられるようになるので、その状態で一年くらい止まります。
この間2年くらいかかってますが、なぜか写真を撮っていなかったので、突然現状の写真です。
全体構造は完成し、動力関係の電気配線も終わって、自作のコントロールパネルも完成しています。
パワーパックとポイントマシンはメルクリン純正品です。
右の広場が材木置き場になっていますね。この写真を撮った後に、片付けました。
駅の越線橋は、お菓子のおまけです。
時々発売される、鉄道風景のジオラマがおまけで付いた子供用お菓子(右側の写真が、そのおまけ)は、レイアウト作成の強い味方です。
発売されると、すぐに箱買いで2〜30個まとめ買いします。
最近は全然発売されないので悲しい・・・
駅舎はドイツ製のプラモデルなので、ちょっと日本ぽくないです。
ホームはまだ製作途中で、仮置きです。駅名プレートや花壇、屋根や街灯を取り付け、白線を引かなくてはなりません。
ホーム作るだけで半年くらいはかかりそう・・・
ホームの上には、人も配置する予定です。人はドイツ製のプラモデルが売っているのですが、色が塗ってないので、全長1センチもない人の模型に、どうやって色を塗るか、悩み中です。
ちなみに10倍くらいの値段で、色のついた人も売ってますが、ドイツっぽい服なので、この景色にはマッチしませんねえ・・・
現状、もっとも完成度が高いのが、左奥側にあるトンネルと山、そして滝と小川です。
まだ、小川の横のススキの刈り込みが終わっていませんが、小川と山はほぼ完成状態です。
滝には一応水が流れているように見えるよう、透明のボンドなどを使って水景を作ります。
でも、なかなか難しいですね・・・・滝の上流は木で隠してあるところがミソです(笑)。
季節感は無茶苦茶で、紅葉している木もありますが、ま、これは年中赤いカエデってことで・・・
私のレイアウトですから、当然海もあります。この海を作るために、三層の下にもう一層下げたので、相当大変な作業が追加されましたが、でも、海は欠かせませんよね・・・と思っているのは私だけかも。
海にはテトラポットが必須です。このテトラポットは、日本のNゲージ用のものですが、テトラポットのサイズには様々なものがあるので、一番小さいサイズを使えば、Zゲージでも違和感はありません。ただ、ちょっと白くし過ぎたかも・・・
最終的には、ディスプレイテーブル上段の背景の白い部分にも空と雲の写真を貼ることになります。
右奥には、車両基地があります。
蒸気機関車時代に合わせて、給水塔や石炭庫などが設置されています。
これらもお菓子のおまけです。
右端の角には、もう一つトンネルがありますが、このトンネルの先は行き止まりです。
将来的には、この先のテーブルの壁に穴をあけて、次のテーブルとつなげて、レイアウトを拡張する計画ですが、さて、実現するでしょうか・・・・
右手前の堤線は、芝生を張って、子供たちの遊び場を作る予定・・・・
こういった、盛り土による堤の上を走る列車も、てっちゃんの憧れです。
で、問題は残る中央の2つの広場です。
左側の広場には、田んぼと神社、右側の広場には小さな街並みを作りたいと計画していますが、ここまで来るのに5年以上かかっている(パリから帰国して、ずっと作っている)ので、完成はいつになることやら・・・・
冬の時期に天候が荒れて、何処にも行けない日々が続くと、レイアウト作成は進むのですけどねえ・・・・
以上、我が家の「永遠に工事中レイアウト」の紹介でした。
2013年4月追加
ここ3年くらいレイアウトに触らないままスイスに赴任してしまいました。スイスの物価はとても高いので、Zゲージも決して安くないのですが、中古品が流通しているの嬉しいです。時折模型屋を覗いて中古品買ってます。
まず最初に手に入れたのが、このスイス国鉄で最も一般的な電気機関車、Re460形です。この車両は都市間高速列車のIC2000を牽引するデザインになっているので、先頭に2000の文字があります。いつもチューリッヒ出張でお世話になっている機関車です。中古品です。
牽引しているのは、スイス国鉄のタンク車で、ドイツ語で食品輸送と書いてあります。何を運ぶタンク車かな? このタンク車は別途中古で入手しました。
もう一つは、これもよく走っている、Re420型です。緑塗装も売っていたのですが、赤を買ってしまいました。これは唯一の新品です。22900円・・・高いですねえ・・・・
牽引しているのは、材木輸送列車セットに入っている無蓋車で、これは中古で入手しました。
Zゲージのスイス製の車両はなかなか売ってないので、見つかると嬉しいで
2015年9月追加
レイアウトにはなかなか触れませんが、毎回欧州に出張に行くたびにメルクリンのお店は覗きます。
特に、チューリッヒでは、いつも泊まるホテルの隣がショップなので、毎回「Zゲージでスイス車両無い?」と立ち寄ります。
すると、今回は一つだけあったので、買ってしまいました。
モデルとしては、上にあるRe460形ですが、スイスの鉄道運転士の教育団体であるVSLFのラッピング車両です。
スイスフランが高いので、結構なお値段ですが、日本で買うよりは安いので・・・・・
おわり