1997年7月14日 (月曜日) 鹿島港

今日は娘の用事で仕事を休み娘と二人で千葉に出かけました。用事は3時に済んだので、帰りがけに鹿島港の北新堤に行ってみることにしました。あゆみに大きなサバを釣らせてやりたいと思ったのです。

堤防に着くとさすがに平日、ほとんど人はいません。ほとんどの人は先端角に固まって釣っています。入ってすぐの右側のテトラの角にも小魚が沢山群れています。あゆみはそこで釣りたいようでしたが、今日の目的はサバなので、先端の角まで行きます。しかし行ってみると、あまりサバは釣れていないようです。投げ浮きサビキの人にはほとんど掛かっておらず、サバを釣っているのはサビキに錘を付けて遠投してサビキながら釣っている人だけです。しかし、とりあえずそこで釣る事にしました。

「今日はルアーやるんだ。昨日テレビで勉強したから。」

あゆみは人のいない内側でルアー第一投。10メートルも飛びません。その上巻き上げが強すぎて足元のコンクリートに思いっきりルアーをぶつけます。その拍子に壁にへばりついていた磯蟹にルアーが突き刺さったようです。

「わーい、カニが釣れた。ルアーの獲物第一号!!」

もちろん、獲物はそれっきりです。私は取りあえず投げ竿を作って内側に投げ込んで置き竿にし、外側で投げ浮きサビキを開始します。しかしサバのアタリはありません。あゆみさんもルアーに飽きたようです。

「パパ、サビキやるから準備して。トリックに青イソメ付けてね。」

「またか。ここフグが多いからフグだらけになるぞ。」

「いいの、フグでも」

今日はサバが食ったときのために大き目の6号のトリックサビキにしておきます。あゆみは早速内側でフグ釣り。当然ながら、次々に釣ります。

「パパ、私一度でいいからバケツ一杯フグ釣ってみたいなあ。」

「なにすんの、それ」

「べつに何にもしないけど…死んじゃうかなあ」

何を考えているのか良く分からない娘です。

サバの方は依然として駄目です。あゆみさんのフグ釣りサビキもイソメの餌が取れ始めたので、アミエビでまともなトリックサビキを外側の足元で再開です。

「どうせフグだよ」

「フグでもいいの、ほら釣れた…あ、アジだ」

10センチほどの小アジです。その後もぽつぽつ釣れます。カマスや小サバも混じります。しかしサバ狙いの投げ浮きサビキには18センチのフグが掛かるだけです。

6時になったので帰り支度をし、一度だけ投げサビキをしてみようと、サバ仕掛けの浮きをはずして遠投してみます。

「確かこんな感じでやってたよね」

「うん、でも餌無しで釣れるのかなあ?」

「どうかなあ・・あれ何か来た。」

何と第一投でサバが釣れました。サイズは前回より少し小さく24センチほどです。もっと早くこの釣り方をすれば良かったと思っても後の祭りで、その後はアタリもなく、そこでの釣りを終了しました。投げ釣りの方では、メゴチ、ドンコ、カニが釣れました。

帰り際、来るときにあゆみが気にしていた入り口横のテトラ際でちょっとだけサビキをしてみることにしました。まずアミエビを撒くと結構大きな魚が集まってきます。

「あれなんだろう。」

「パパ、釣って、釣って」

「よし」

トリックサビキを群れの真中に落とすとすぐに食いつきます。上がってきたのは15センチほどのメジナです。

「やった、メジナだ。いっぱいいる。今度は私がやる。」

あゆみさんは大喜びです。しかし第2投で上がってきたのはネンブツダイ。あゆみは始めてみる魚です。

「すごい、これきれい。食べれる?」

「普通は食べないけどねえ」

「いいの、食べるの」

第3投で上がってきたのは赤ムツ。

「また違うのが釣れた、ここおもしろーい。」

あゆみさんは大喜びです。次に釣れたのはアジ。

しかし次第にフグの魚影が濃くなり、フグ以外を釣るのが難しくなったので終了としました。

今日は目的のサバが釣れなかったので、当初あゆみさんはご機嫌斜めでしたが、最後に水族館のような釣りができたので満足したようです。

今日の釣果はサバ2匹(1匹は小サバ)、小アジ10匹、メジナ1匹、ドンコ1匹、メゴチ2匹、小カマス1匹、小ムツ3匹、ネンブツダイ3匹、かに1匹で、これにフグ数十匹とヒトデで11目釣りを達成しました。(とても誇れる釣果ではありませんね)