97年10月11日(土曜日) 鹿島灘

今日は釣りに行く予定はなかったのですが、前日の夜木村さんに電話をすると、明日鹿島灘の突堤でイシモチ狙いをするとのこと。ちょうど妹が千葉方面に帰るので、鹿島に送っていくことにして、木村さんの偵察に行くことにしました。(実は昨日の餌が少しだけ残してあったのです。)

先日行ったのと同じ突堤に到着したのは午後1時過ぎ。さすがに3連休の中日だけあって、突堤でも10人近い人が釣りをしています。その中に木村さんの姿もありました。

「どうですか?釣れました。」

「うん、イシモチとアイナメが釣れたよ。」

「へえ、アイナメ、結構いいサイズですね。」

「うん。ここ、アイナメ釣りにいいみたい。」

「パパ、私も釣りたい」

「お前には無理だよ。ここは根掛かりするからね。それにここは長い竿じゃないと上げられないよ。」

「いいの。」

「じゃあ、お昼食べてからね。」

ということで、木村さんの釣りを横目で見ながら、妹と3人で昼食を頬張ります。昼食を済ませると、またあゆみが催促です。

「パパ、早く竿持ってきて。」

「本当にやるの?お前の竿じゃ、間違いなく上げるときに引っ掛かるよ。長いのでやったら?」

「いや。短いのでいいの。」

ということで、あゆみの短竿と、私の投げ竿2本だけを車から持ってきます。あゆみには一番安い仕掛けを作ってやります。

「ほら、これなら根掛かりして切れてもいいぞ。中通し錘に18円仕掛けだからな。全部で25円くらいだ。」

「うん、これでいいの。あっ、パパ、餌は自分で付ける。」

あゆみさんは垂らしを短くして餌をつけたいようです。で、準備ができたので、他の人が釣っていない反対側に向かって投げ込みます。

「あれ?パパ、どこに落ちた?」

「見えなかったぞ。」

「まあいいや、これで。」

あゆみは竿をテトラの穴に立てて待つようです。しかし10秒もしないうちに糸が引かれます。

「あれ?何か引いてる?」

「波じゃないのか。」

「でも、引いてるみたいだよ。いいや、上げちゃえ。」

「波だよ、きっと。」

黙々とリールを巻くあゆみ。近くで見ていた妹が叫びます。

「あれえ、釣れてる。あゆみちゃん、すごーい。」

「えー釣れたの?」

「うん、イシモチ釣れた。」

これだからあゆみにはかないません。第一投でイシモチを釣り上げてしまいます。

「へー、イシモチがいるんだ。じゃあ、狙ってみよう。」

私や木村さん、それに周りにいた人まで、あゆみが釣った側でイシモチ狙いを始めます。しかし釣れません。あゆみは2投目で早速仕掛けを取られます。

2時になったので、一旦あゆみを連れて妹を送りに行き、2時半過ぎに突堤に戻りました。

「木村さん、何か釣れた?」

「うん、アイナメ2匹釣れた。」

「そりゃ凄いや。ここ、アイナメはいいんだね。」

あゆみは早速釣り再開です。何度も根掛かりで仕掛けを失いますが、果敢に釣りつづけます。

「パパ、また地面に引っ掛かったみたい。」

「・・・・(またか)」

「あ、とれた。あっ釣れてる。」

「えー?また?」

「なんか引いたと思ったんだ。ほら、2匹も釣れた。」

あゆみさんはアイナメの1荷釣りです。それも1匹は25cm超の立派なサイズです。

「今日の勝負は私の勝ちだね。」

「まいったまいった。」

しばらくして、パパの竿にもやっと当たりです。

「釣れたぞ。」

「あ、パパイシモチだね。」

「うん、やっと釣れた。あっ!!!落ちた。」

「拾って拾って。」

「だめだああ。波で流されちゃった。」

パパの唯一の釣果イシモチは、あえなく海に帰ってしまいました。

その後、あゆみさんはアイナメを1匹追加します。おまけに、カニも何匹か釣りましたので、本当に堤防の際に針が落ちているようです。

木村さんの方も根掛かりに苦しみながらもアイナメを確実に釣っています。一度は根掛かりから強引にソイを引き出しました。20cmの立派なソイでした。

結局私だけがボウズで、5時前に暗くなってきたので突堤での釣りを終わりました。その後、あゆみはまだ釣り足らなかったので、暗くても安全な鹿島灘漁港に行って1時間ほど釣りましたが、こちらではハゼが数匹釣れただけでした。パパはここでハゼを1匹釣ったので、何とかボウズを逃れましたが、今日はあゆみに完全にやられました。

本日の釣果は、イシモチ1匹、アイナメ3匹、ハゼ4匹でした。しかし突堤がアイナメ釣りに良い場所であることが分かったのは収穫でした。次回は少し長めの竿と、根掛かりに強い仕掛けを準備して再挑戦するつもりです。