98年11月14日(土曜日) 日立港

先週のカレイフィーバーは相当すごかった様ですね。で、今週も兆戦!!と思いましたが、水曜あたりから海は完全な凪。土曜の予報も波1.5メートルの凪です。これでは第一埠頭や久慈漁港では釣れそうもありません。それに、今回はカネゴン,蓑原さん、青木さんも参加して、総勢5名で釣る予定なので、広い場所で釣らないと苦しそうです。ということで、カレイが釣れる可能性が一番高いと思われる日立港の沖堤防にわたることに決定しました。

前日は仕掛け作りのため、職場をいつもより一時間早く出発。でも予想外の常磐道工事渋滞で、結局帰ったのは午前0時30分。それからカレイ仕掛けを作って、結局寝たのは2時半でした。3時20分には目覚ましに起こされ出発。4時にきむさんち発で5時前に予定通り日立高第5埠頭に到着しました。

早速日立フィッシングセンターに行って乗船券を買います。すると、カウンターの上に800円と900円の値札のついた赤イソメが置いてあります。

「これ、古いから安いの?」

「うん、弱ってるからね。これが今日ので1000円。」

「ふーん、じゃあこの800円の下さい。」

「ありがとう。100円まけとくね。」

ということで、ちょっと弱った赤イソメを700円でGetしました。安物買いの銭失いとは言いますが・・・・

乗船券は1500円で、番号は29番。これは既に28人が待っているという事です。慌てて荷物を船着場に運びます。で、カネゴン達を見つけて、早く準備した方がいいと伝えてから船着場に戻ると、もう船が出ようとしています。

「きむさん、乗るよ。」

「カネゴン達が来てないよ。」

「先に行って場所取っとくよ。」

「分かった。」

ということで、私一人がまず渡ることになりました。5時半始発のはずなのに、5時過ぎに出発するとは思いませんでした。どうも人が多いので早めに出発した様です。

981114p1.gif (24872 バイト)

一番船は真中の降り場でしか下ろしてくれませんでしたので、そこから本日の釣り場として予定していた第一埠頭正面まで、てくてく歩きます。まさかそんなに歩くと思わなかったので、荷物が重くて参りました。15分ほど歩いて、やっと目的の場所が見えたところで、正面から別の船で渡ったと思われる二人組がやってきます。どうも同じ辺りを釣り座に狙っている様です。慌てて早歩きをして、目的地の少し手前からクーラーと荷物で場所を押さえます。結果的に、ちょうど両者がぶつかったところから左右に場所を分けることになりました。本当はもう少し北に行きたかったのですが、仕方ないですね。あちらの二人も、もう少し南に入りたかった様ですのでおあいこカナ。ただ、私は一人で10メートル以上の場所を押さえているので、ちょっと恥ずかしいものがあります。でも、向こうのお二人も2人で5脚ほどの三脚をかなり広い範囲に並べていたので、ちょっとほっとしました。で、早速準備に掛かります。

981114p2.gif (22964 バイト)とりあえずカレイ狙いですから、投げ竿を準備します。しかしここで問題が起こりました。今日は餌はカネゴンにお願いしたので、竿を準備しても餌が無いのです。まあ、場所取りが目的で一人できたので、釣らなくてもいいのですが、餌のついていない竿を投げるのも根掛りしそうでいやですよね。そこで、ふとさっき買った700円の赤イソメを思い出しました。思わぬところで、安物買いが役に立ったわけです。早速この赤イソメを付けて投げこみます。結果的には何も釣れませんでしたが、退屈せずに済みました。

さて、空が明るくなる頃に、他の四人が到着しました。2番船もやはり真中でしかおろしてくれなかった様で、歩いてやってきました。早速5人が並んで釣り開始です。今日は沖堤防も結構すごい人です。やはり先週のカレイ爆釣情報が流れたのでしょう。

981114p7.gif (7351 バイト)私は内側にカレイねらいの投げ竿を四本、外側にユムシ餌の捨て竿を1本準備します。ユムシはカネゴンが伊豆のマダイ釣りで実績を上げている餌で、一度見てみたかったので、お願いして取り寄せてもらったのです。針への付け方などをカネゴンに教わって、早速外側に投げこみます。

最初に魚を釣ったのはきむさんです。足元から25センチ程のアイナメを釣り上げます。きむさんと沖堤に来ると、いつも最初にきむさんがこのアイナメを釣ります。きむさんによると、1匹釣れると打ち止めで、もう足元では釣れないのだそうです。「今日の1匹」というわけですね。

最初にカレイを釣ったのは青木さんです。でもイシガレイのチビです。足元から50メートルくらいの範囲には、このイシガレイのチビが沢山いる様です。この後も青木さんはポツポツこのカレイを釣ります。私も、ひらめ釣り用のハゼを確保するため、短竿の投げ釣り仕掛けを作って投げこんだところ、このカレイが釣れました。日立の沖堤防の内側で初めて釣ったカレイですが・・・これではねえ。で、狙いのハゼはなかなか釣れません。外側にも青イソメ餌で投げ釣りをしてみますが、釣れるのはフグだけで、餌があっという間になくなります。内側遠投竿は沈黙で、つけた餌がそのまま戻ってきます。

981114p4.gif (32929 バイト)さて、しばらく沈黙が続きます。私はついに邪道のタコ釣りに走ります。何しろ、何人ものタコ釣りのおじさんがやってきて、近くで探って行くのです。さすがに私の前は竿が沢山出ているので探れない様ですが、やはり自分の足元からタコ釣られたらちょっと悔しいですよね。で、先にやろうと思ったわけです。タコテンヤにサンマをくくりつけ、壁際をそっとおろします。そしてゆっくり上下すると・・・・・あれ? ちょっと根掛りのように重くなりました。まさかねーと思いながらも、大合わせをしてみます。すると、テンヤに重さを感じます。もしかしたらタコかもと思いつつも、足元なので見えません。そして、そのまま上げていると、突然動かなくなります。そこで、のぞきこんでみると・・・タコです。壁にひっついています。テンヤは確実にタコに刺さっている様です。

「きむさーん、タモとって。」

「えー何?」

「タコ釣れた。」

981114p5.gif (34285 バイト)ということで、きむさんにタモを取ってもらってタコをGetしました。初めてテンヤでタコを釣りました。第一投だったので驚きましたが、結局この後はタコは釣れませんでした。

この後、またしばらく沈黙が続きます。きむさんは外側から20センチ弱のアイナメをポツポツ上げます。青木さんと私はチビカレイばかりでしたが、やっとハゼが1匹釣れたので、これを餌にヒラメ竿も出してみます。でも何も来ません。ただ、チビカレイより一回り大きいヒラメが、このハゼ狙いの竿で釣れます。条例に従ってリリースしてやりたかったのですが、ハゼ用の流線針を完全に飲みこんでいます。で、キープすることにしました。

10時頃蓑原さんが何か大物をかけた様です。上がってきたのはカレイ・・・じゃなくて舌平目でした。30cm超の良型です。ちょっと意外な獲物に驚きます。

お昼頃、私の竿に重みがあります。しかし、ぜんぜん引きません。また誰かの竿とお祭りしたかな・・・と思いながら上げてくると、手元近くで初めて少し引きます。で、上がって来たのは23センチほどのマコガレイ。ちょっと小型ですが、やっとまともなカレイの姿を見ることができました。早速同じポイントに投げこみますが、後が続きません。

981114p6.gif (41992 バイト)しばらくして、カネゴンが何かかけた様です。

「カレイだよ。タモ準備して。」

きむさんがタモを持って走ります。でも、なぜかタモですくおうとしません。で、カネゴンが一気に抜き上げたのは、30cmのカレイとヒトデの一荷。ヒトデがついていたので相当大物の手応えになったようです。でも一応今日初の30cm台のカレイです。さすがカネゴンですね。

しかしカネゴンもあとが続きません。やはり今日の状況は相当厳しいようです。正面に見える第一埠頭にも、先週とうってかわって殆ど人がいません。釣れていないのでしょう。

981114p8.gif (31765 バイト)さて、1時も過ぎ、そろそろ帰り支度を始めなきゃなーと思い始めた頃、ユムシを付けて外側に投げこんでいた竿が根掛りします。といっても針が地面に引っかかるのではなく、道糸がテトラについているカサガイに挟まれて取れなくなるのです。これは特にナイロンだと良く起きます。カサガイはナイロンがすきなのか、ナイロン糸が近くにあると、すぐに寄ってきて押さえ込んでしまいます。今回もこれと同じ状況でしたが、切れてもいいやと強引に外します。うまく外れたので、一旦回収しようとすると、突然何かのあたりがあります。結構強い引きです。しかし、こちらはナイロン6号のアイナメ仕掛け、そう簡単には切れません。で、上がってきたのは30センチを越す良型のアイナメでした。ユムシの餌にしっかりと食いついていました。

981114p9.gif (29843 バイト)魚は釣れませんが、きむさんの竿に大物が掛かります。船です。沖堤防にはいくつもの渡船屋さんがありますが、皆さん当然沖堤で釣っている人の事を考え、船着場以外では堤防から離れて走ってくれます。でも、赤い渡船だけは別です。いつも堤防際をぶっ飛ばしてきます。

カネゴンはこの渡船に一気に竿3本切られました。きむさんはこの船に引っ掛けられたまま船着場まで走って追いかけて糸を外してもらうはめになりました。「赤い渡船には気をつけろ」という合言葉を教えてくれた隣のおじさんもやっぱり引っ掛けられて怒鳴ってました。こんな渡船屋さんは利用したくないですね。

ただ、航路を走る漁船に引っかからない様にするのは釣り人の義務です。漁船が近くを通る場所では沈め錘などで道糸を沈めるのを忘れないようにしましょうね。

さて、2時頃になり、竿を片付け始めることにします。でも餌がまだたっぷり残っています。そこで、投げ釣り仕掛けに餌をたっぷりつけて、テトラの間に垂らしてみました。ドンコでも釣れれば儲け物と思ったのです。すると、強い引き・・・でソイが釣れました。サイズは20センチ弱ですが、嬉しい獲物の一つです。

結局これで魚は打ち止めで、納竿しました。今日は人が多かったらしく、3時の船の到着が遅れ、港に戻ったのは4時近くでした。途中で第四埠頭を見ると、立ち入り禁止のはずの埠頭で沢山の人が釣りをしています。不思議だなあ・・・・あそこは門が開いているときは入って釣ってもよいという説もあるので、入れる日もあるのでしょうね。

981114p10.gif (20525 バイト)

981114p11.gif (35469 バイト)結局今日の釣果は、タコ1匹、アイナメ3匹(32.5cm、20cm、18cm)、マコカレイ1匹(23.5cm)、イシガレイ7匹(10〜12cm)、ヒラメ1匹(18cm)、ソイ1匹(20cm)、マハゼ1匹、サビハゼ2匹でした。サビハゼはヒラメ釣りの餌にしましたが、釣れませんでした。

タコの足のうち、四本はきむさんのアイナメ4匹とトレードされました。きむさんちは小型のアイナメは子供が食べないのであまりいらないのだそうです。我が家はアイナメ大好きですからね。

しかし今回はやはり海の調子が最悪でしたね。もう少し荒れてくれると嬉しいのになあ・・・・来週はどうなるかな。

981114p12.gif (42658 バイト)