99年9月11日(土曜日) 鹿島港

イサキが釣りたい!!

先週の釣果情報で、M.Tさんが、「イサキ」を釣っておられました。釣ったことの無い魚の名前を見ると、釣りに行きたくなるのが私の習性です(^^;; で、今週は鹿島の某堤防に「遠征」?することになりました。すると、金曜日夜、偶然にも別の方からも鹿島某堤防に関するちょっと珍しい情報が入ってきました。この情報を持って、早朝2時半、きむさんの家に行きます。

「おはよう。」

「おはよう。きむさん、今日はルアー竿は持っていかないの?」

「うん。何で?」

「あのね。さっきメールが来てね。どうも本ガツオが釣れてるらしいよ。」

「え?ソウダじゃ無くって?」

「うん。昨日釣ったって。スキップバニーかメタルジグらしいよ」

「メタルジグかぁ・・・じゃあ、ちょっとジグ持ってくる。待ってて。」

ということで、きむさんもメタルジグを準備し、出発です。

「30p台らしいけど、本ガツオなら、1匹釣れればいいよね。」

「うん。そうだね。」

などど、車内で期待に胸を膨らませながら、鹿島に向かいます。一応投げ釣りもするつもりなので、途中、神栖フィッシングセンターでアカイソメと青イソメを買います。某堤根元にはM.Tさんの到着に時間を合わせ、午前4時に到着しました。M.Tさんは既に到着されており、他の常連さん達と先に出発です。我々もその後を追います。ポイント到着は午前4時半頃でした。

イサキよりカツオ!?

今日の第一目標は投げサビキで釣るイサキとカワハギでしたが、予定のポイントには既に人が多く入って、アジ釣りをしていました。そこで、カツオを期待して反対側のポイントを確保します。空はうっすらと明るくなってきました。

まずは身餌をつけて、ウキ釣りを投げ込んでみます。これには予想通りタチウオが釣れます。メタルジグを投げたところ、これにもやはりタチウオです。きむさんはタチウオはいらないので様子見です。タチウオが3匹釣れたところで、今度はサバが釣れ始めます。ここできむさんも参入。しばらくサバ釣りで楽しみます。ここのサバもゴマサバですがサイズが良く、40cmクラスまで混ざります。ゴマサバはマサバの味が落ちる夏場に美味しくなるサバで、今の時期はマサバより美味しいといわれているので、何匹かキープします。

しかし、このサバ、いくらでも釣れます。私は数匹確保したところでリリースモードに入りました。殆ど100発100中でサバです。周りでもサバしか釣れていません。海の中はサバの絨毯状態です。

しかし、30分ほどたったところで、50メートルほど右の釣り人の竿が大きく曲がります。激しいファイトで上がってきたのは、噂通りの本ガツオでした。仕掛けはスキップバニー+弓角のようです。早速私もきむさんも、スキップバニー+弓角で攻めます。しばらくして、きむさんが叫びます。

「あ〜〜切られちゃった。」

「どうしたの?」

「スキップバニーごとカツオにもって行かれちゃったよ。」

「え?掛かったの?」

「うん。でもひとたまりも無かったよ。」

初のカツオの当りは予想以上のものだったようです。きむさん、スキップバニーを失ったので、タコベイトで挑戦です。しかし、やはり二人ともサバしか釣れません。周りでは、ポツポツとカツオが上がりますが、殆どの釣り人がサバに邪魔をされて、カツオが釣れないという状況です。サバは何匹釣ったか分かりません。きむさんもとっくにサバはリリースモードに入っています。

ウスバハギ登場!!

我々がカツオ釣りに躍起になっていると、隣の釣り人が、きむさんの足元の竿を指差して言います。

「これ、掛かってるよ。早く上げな。」

それは、きむさんが足元に垂らしておいたサビキ仕掛けです。

「何?何か釣れたの?」

「うん。」

「ふーん。じゃあ、タモでも持ってくるか・・・」

「Gakuさん、早く。タモ急いで!!」

「え?、何? そんなに大物?」

きむさんのサビキに掛かっていたのは予想もしなかった、ウスバハギです。カツオ狙いのためにタモは既に組み立てられていましたので、ラッキーでした。きむさん、大型ウスバハギ確保です。

「初めてのカワハギだ!!」

「やったね。これ美味しいんだよ。」

これを見て、私も慌ててサビキを足元に垂らします。すると5分後、掛かりました。ウスバハギです。しかし、こいつはハリスを噛みきって逃げてしまいました。カワハギの歯がフグと同じく硬いことを忘れていました。

さて、ウスバハギ騒ぎで一服していたカツオ釣りを再開します。カツオは時々廻ってくるようで、定期的に数人が釣り上げます。釣れた人を見ると、どうもスキップバニーが良い様で、7割位がスキップバニーです。しかし、メタルジグで狙っている人には、シイラが釣れたりしており、それはそれで楽しめそうです。

スキップバニーをカツオに持って行かれたきむさんですが、運良く、海上にふわふわ流れるスキップバニーを発見します。きむさん、タコベイトを、このスキップバニーに向かって投げ、遂に釣り戻しました。このスキップバニー、てっきりきむさんが取られたものだと思ったのですが、どうも違う人のもののようです。でも、これできむさんもスキップバニー復活です。

遂にカツオ!!!

さて、周りでは、ポツポツとカツオが釣れています。私は、スキップバニー+弓角、ジェット天秤+弓角、ジェット天秤+フローティングミノーなど、色々な組み合わせを試してみたのですが、いずれもサバばかり。ジェット天秤やスキップバニーは結構重いので、だんだんと腕が疲れてきました。そこで、単純なメタルジグ仕掛けにすることにしました。上州屋のバーゲンで200円で買った40gのイワシカラージグです。

投げ竿についていたジェット天秤を外し、その代わりにこのメタルジグをつけて投げます。しかし、投げた瞬間に、「しまった!」と思いました。今日は投げ竿にPEの道糸を使っているので、あまり弾力がありません。そこでクッションゴムを使っていたのですが、ジェット天秤の先につけていたので、メタルジグにしたときに付け忘れたのです。おまけに、メタルジグのフックはタチウオ用に#8にしたままです。カツオには絶対に小さすぎます。慌てて着水したジグを巻き上げます。その瞬間です。ガツンと強い当りがあり、ドラグから糸が出ます。隣にいた釣り人が、このドラグの音を聞きつけます。

「お、カツオかね?」

「何でしょう?」

「それだけドラグから糸が出てればカツオだよ。」

「このドラグ、緩めてありますからねえ・・」

これまでカツオを釣ったことが無いので、どうも良く分かりません。しかし、サバよりは強そうです。ともかく巻きます。

「それほど強くないですよ。サバの大きいのじゃないですか?」

「そうかねえ。強そうに見えるけど?」

と言ってるところで、魚が足元まで来ます。大型の魚の背中が見えます。そしてジャンプ!!・・・・ア、カツオだ!!と思ったのと、竿が跳ね返るのが同時でした。硬い竿と小さなフックが災いして・・・カツオは簡単に針を外して海に帰っていきました。

「ほら、やっぱりカツオだったね。」

「そうでしたねえ。まあ、これクッションゴムをつけ忘れたから仕方ないですよ。」

と言いつつも、折角のカツオを逃したのは残念でした。これで、きむさんも私もカツオを1回ずつばらしたことになります。このまま釣れなかったら悔しいなという思いが頭を過ります。

しかし、それは杞憂でした。このイワシカラーのメタルジグが当りだったようです。フックを付け直し、リーダーをつけ、おまけにクッションゴムまでつけたフルチューン?メタルジグを投げ直すと、数投でカツオは来ました。今度ははっきりカツオとわかります。

「きたよ」

「カツオ?」

「だと思う。強いよ。」

「じゃあ、ちょっと待って。弱らせといて。」

きむさんが、慌てて自分のメタルジグを巻き上げてくれます。なにしろ、ここは根掛りするので、途中で巻くのを止めるわけにはいかないのです。

さすがに40cmを越えるカツオの引きは、先週のカンパチの比ではありません。25号の投げ竿を大きく曲げ、ドラグから糸が引き出されます。足元に寄せるまでに、相当の力を使いました。きむさんがタモを準備してくれます。

「やっぱりカツオだ!! 寄せるよ。」

「もう少し弱らせたほうがいいよ。」

「うん。」

カツオのタモ入れも初めてで苦労しましたが、数回目に何とかきむさんにタモ入れしてもらって、遂にカツオGetです。

「やったね。カツオだ。きむさんも、早くやった方がいいよ。群れが来てるよ。」

きむさんも早速カツオ釣りに戻ります。私は、このカツオの血抜きをして、写真を撮ります。間違いなく本ガツオです。死ぬと現れる下腹部の縦じまもはっきりと現れました。きむさんにお願いして、手に持った写真も撮ってもらいました。

そして、またメタルジグを投げます。すると・・・驚いたことに、またヒットです。カツオが来るとサバが逃げるようで、周りもカツオがどんどん上がっています。 この後もう一度ヒットし、計3匹のカツオをGetしました。

しかし、なぜかきむさんにはカツオが来ませんでした。きむさんも私もメタルジグで狙っていたのは同じだったのですが、私はナチュラルカラー、きむさんは赤のアピール系で狙っていたのが差に出たようです。きむさんは結局スキップバニーに戻してカツオを狙います。そして・・・遂にきむさんにもヒットです。今回はカツオ用にチューンアップされたスキップバニーですから、そう簡単には切れません。数分間の戦いの末、カツオは私の出したタモに収まりました。

これで二人ともカツオをGetできました。私のクーラーはカツオ3匹で、ほぼ満タンですから、もう満足です。というより、カツオ3匹釣り上げるのに疲れました。きむさんは、もう1匹を狙ってスキップバニーを投げます。

M.Tさん大漁早上がり

さて、ちょうどその頃、先端に行っていたMTさんが戻ってこられました。

「もうお帰りですか?」

「うん。もうクーラーがいっぱいで入らないよ。」

見せていただいたクーラの中は、太刀魚とカツオで満タンです。カツオは7匹釣ったそうです。

「これはすごいですね。」

「しかし、カツオが来るなんて珍しいね。」

「やはりそうなんですか。」

「うん。あんまり無いことだよ。おかげで今日は投げ釣りをやれなかったよ。」

「私達もですよ。カツオに忙しくて・・・」

「仕掛け一つ上げようか?」

「あ、ぜひ下さい。今度HPに仕掛け集を作ろうと思ってるんです。それにぜひ載せたいので。」

「ほら、これだよ。」

ということで、MTさんに投げ釣り用の仕掛けを一つ頂きました。私だけが情報を頂いては申し訳無いので、写真で大公開!!です。この仕掛け、いくつか複製して作って、次回のOLMの賞品にしたいと思います。結局MTさんは8時頃にはお帰りになりました。

ちょうどこの頃、あゆみからも電話が入ります。

「パパ、釣れた?」

「うん。カツオが釣れたよ。」

「え〜? パパ船で釣ってるの?」

「違うよ。でもカツオがいたんだよ。」

「すごーい。早く帰ってきてね〜〜」

「了解。カツオあげる人決めといてね。」

ということで、とても3匹も食べられないので、いつも通り配る事になりました。

ササノハベラ・・・・

その後はカツオも一段落しました。そこで、私は投げ釣り用に買ったアカイソメがあるので、へち釣りをしてみることにしました。しかし、小型のシマダイが1匹釣れただけで、あとはササノハベラばかりです。結局カワハギの姿を見ることは出来ませんでした。ササノハベラも美味しい魚なので、いつもなら嬉しいのですが、今日はお土産がありすぎるので、全部リリースです。

投げサビキでは小型のアジが釣れましたので、これを餌に泳がせもしてみましたが、これは空振りでした。結局10時過ぎには徐々に片付けを始め、11時前に納竿としました。

今日の釣果は、カツオ(38〜45cm)3匹、タチウオ3匹、小アジ3匹(餌に利用後リリース)、ササノハベラ3匹(リリース、なぜか3ばっかり・・・)、シマダイ1匹、サバ∞匹(6匹持ち帰り)でした。しかし、カツオ釣りは疲れました。腕がパンパンです。しばらく筋肉痛になりそうです。

来週はあゆみの運動会なので、釣りは夕方だけです。遂に念願のイシモチ狙いかなあ・・・

ではでは。