99年9月24日(金曜日) 日立港

平日だから!!

今週は23日が祝日なので、お休みに挟まれた24日の金曜に仕事が休めそうです。きむさんもちょうど休みが取れるということなので、久々に平日に釣りに行くことにしました。折角の平日釣行なので、いつも人が多くて行けない場所に行こうと、きむさんと行き先を相談します。候補地として名前が挙がったのは、日立沖堤防、大洗中堤防・大堤防、鹿島北新堤防、東海村一文字堤防などです。しかし、台風が近づいており、波に弱い場所は無理。そこで、波に強く、休日は人が多くてなかなか行く気にならない日立港久慈川河口に2年ぶりに行くことに決定しました。狙いは、イシモチとセイゴです。

前日の23日は祝日でお休みです。そこで、上州屋で青イソメを購入、スーパーやまうちではサンマと豆アジを購入し、餌の準備をします。さらに、夜までかかって、色々な仕掛けも準備します。これで準備万端。金曜は朝8時に出発し日立港到着は9時過ぎでした。

平日なのに!?

まずは、人の様子を見てみます。すると、平日なのに結構な人です。さすがに人気スポットというところでしょうか。皆さん仕事はどうしたの?と聞きたくなる風景です。(人の事は言えませんが・・・・(^^;;;) あまり混んでいて釣れないようなら、対岸で釣るというオプションもあります。

そこで、まず、きむさんが偵察に行きます。私は、ちょうどその時上流の釣り人が何か釣ったので、それを見に行きます。釣れていたのは巨大ゴテンアナゴでした。写真を撮りたかったのですが、既に釣った人が頭をつぶしていたので、駄目でした。

きむさんが偵察から戻ってきました。

「どうだって?」

「さっきまでは釣れてたけど、今はゴミだけだって。」

「引き潮だからゴミが流れてくるんだね。潮が変わるのを待つしかないね。」

「じゃあ、こっち側で釣る?」

「そうしようか。あの辺空いてるみたいだし。」

ということで、荷物を準備して、第五埠頭の久慈側沿いをてくてくと歩きます。すると、曲がり角のところに新しいゲートが出来ていました。一瞬、第一・第二埠頭と同様、ここも立入り禁止になったのか?と思ったのですが、違いました。なんと、そこにあった看板の文字は釣り人の立入りを認めるかのような内容です。確かに河岸は人工海岸と違って立入りを禁止するのは難しいかもしれませんが、これには驚きました。この第五埠頭久慈川側は、正式に釣り場として認められたのかな? これでさらに混雑しそうですね。

イシモチはポツポツ!!

久慈川の河口はイシモチ釣り場として有名です。但し、河口の内側(対岸の突堤の先端より内側)はイシモチの釣れるポイントが潮によって変化するので、一日中釣っていられるなら釣り座の選択範囲は広いのですが、釣る時間が短い時はポイントを外すと悲惨な目にあう場所です。これに対し、対岸の突堤より外側は外海ですので、少し様子が異なります。魚種が増える代わりに、ポイントを外すと何も釣れませんし、結構根掛りも多いのです。さらに、海底の様子は変化しやすく、大げさに言えば毎日海底が変化しているような場所です。我々はここで釣るのは数年ぶりなので、最近のポイントは全く分かりません。とりあえず空いている場所に入って釣ることにしました。

まずはイシモチの投げ釣りです。私は前日作った、自作の複雑な仕掛けを投げます。この仕掛けは、天秤と胴突きとを組み合わせ、さらにフロートも付けて、イシモチとセイゴの両方を狙おうという欲張り仕掛けです。この仕掛けに、すぐにイシモチが掛かります。サイズは20センチ弱ですが、開始して10分程度ですぐに掛かったので安心しました。

この後、さらに2匹釣れますが、確かにゴミが多く、場所によっては下針がゴミに埋もれて上がってきます。そして、そのゴミが溜まっている場所にはイシモチがいないようです。釣れた3匹は全て下の赤針を食って上がってきました。こういう状況から、今日はゴミに強い胴突き仕掛けで、濁りの中でもアピールできる赤系の飾りがよいと判断しました。そこで、ここで仕掛けを変更し、市販の胴突き式の赤い羽根付き仕掛けを使うことにしました。この竿を2本準備し、とりあえずセイゴは諦め、イシモチ専門で狙うことにしました。

ちなみに、イシモチ釣りには天秤式と胴突き式があり、また地域独特の、丸い錘に上と下に針をつけた仕掛けなど、様々な仕掛けが工夫されています。イシモチを釣るためには、その日の波、底荒れの状況、水の濁り具合、魚影、魚のサイズなどをなるべく早く把握して、それに合わせて仕掛け・餌・釣り方を換えることが、大漁への必要条件ですよね。

さて、この日のポイントは、40メートル付近と70メートル付近の2箇所のようです。但し、40メートル付近のポイントは左側の一群が狙っており、上流に入った我々が同じポイントを狙うとお祭りしてしまう可能性が高くなります。そこで、我々は70メートル付近のポイントを狙うことにしました。このポイントでもイシモチがポツポツと釣れます。但し、我々は二人ともPEの道糸を使っていたので食いこみが悪く、当りがあっても合わせが遅れると針に乗らないので、苦労しました。結局一日中当りはポツポツで変わらず、時々全く釣れない時間が一時間くらい続く事もあって、なかなか爆釣にはなりません。何とか10匹ほどのイシモチを確保したところで夕方になってしまいました。そろそろイシモチよりセイゴを狙うべき時間です。

セイゴはポツ・・・・ポツ!

狙いの第二ラウンド、セイゴタイムです。早速セイゴのウキ釣り仕掛けを準備して投込みます。きむさんはセイゴ釣り初挑戦です。

「Gakuさん、セイゴ釣りするの?仕掛けは?」

「イシモチのウキ釣りと同じようなものだよ。1本針でね。」

「針は?」

「今日はチヌの4号を使ってるよ。別に何でもいいよ。」

「じゃあ、カンパチの泳がせ釣りと同じだね。あとは、そうやって流せばいいんだ。」

「うん。」

「浮き下は?」

「2m位かな。その下にハリスが2メートル付いてるけど。結構適当だよ。」

「あれ? 引いてない?」

「根掛りでしょ・・・・」

「そう? ほら、釣れてるじゃん。」

きむさんに言われ上げてみると、本当に釣れていました。開始早々のセイゴGetです。こんなに簡単に釣れるとは、今日はセイゴ爆釣かと思ったのですが、その後はなかなか釣れません。

しばらくして、私が投げ竿の片付けをしていると、きむさんが何か釣ったようです。待望のセイゴです。

「やったね。」

「うん。初セイゴだ。どうやって食べようかな。」

「もっと釣れるといいね。僕は大物狙ってくるね。」

と言って、さらに下流に行ってテトラ際を攻めてみましたが、セイゴは釣れませんでした。きむさんの方もゴミの猛攻にあったようで、結局その後は釣れません。駄目だなあ・・・という雰囲気が漂い始めた頃、きむさんの奥さんから私の携帯に電話です。

「もしもし? 皆さん生きてます?」

「え?ええ、元気ですよ。」

「大丈夫ですか?もう釣りはやめて帰えって来た方が゙いいですよ。こちらはすごい風で、雷雨が降ってますよ。」

「え?そうですか?こちらは風は吹いてますけど、いい天気で、さっきまでお月様が出てましたよ。でも、雷雨は嫌ですねえ。」

きむさんの奥さんは、つくばの天気を見て心配で電話してこられたようです。きむさんが奥さんと相談し、雷雨がこちらにやってくる可能性もあるので、ここで納竿して帰ることになりました。

最後のおまけ??

そこで、これが最後と、残っていた青イソメを全部針に掛けて「超贅沢房掛け」にします。これで最後のセイゴを狙ったのですが、からぶり。諦めて、この竿は足元に放り込んだまま、片付けを開始します。

ほぼ片付いたところで、足元に落としておいた竿を上げます。すると・・・・思いもしない強い抵抗です。お、いつのまにかセイゴが釣れてたかな? と思たのですが、セイゴの引きとは違います。引きは強いけれど、魚自体はそれほど重くないのです。簡単に抜き上げられそうです。何だろう・・・暗闇の中に出てきたシルエットはセイゴやイシモチではありません。ソイでも釣れたかな・・・と思ったら、小型のカイズ(クロダイの子供)でした。

「きむさん、こんなん釣れたよ。なんだと思う?」

「え〜〜〜  ああ、クロダイだ。」

「うん。浮き釣りを放り投げておいたら釣れてたよ。」

ということで、最後におまけのようにクロダイをGetし、今日の釣りを終わりにしました。

結局今日の釣果は、イシモチ14匹(15cm〜25cm)、セイゴ1匹(27p)、クロダイ1匹(23cm)でした。近くではアカエイが釣れていたので、写真を取らせていただきました。イシモチは大半が20センチ程度でサイズがイマイチでしたが、まあまあ数が出たので良しとしましょう。きむさんのお勧めもあって、イシモチは全部干物にしてみましたが、ものすごく美味しくて驚きました。

さて、来週はきむさんがいない可能性が高いので、単独釣行です。どこに行こうかな。