99年10月23日(土曜日) 鹿島灘

波が高いのを覚悟で突堤へ

今日はフィッシング鹿島店の開店日です。そこで、1ヶ月以上前から、今日は開店祝いに鹿島に行くことにしていましたが、前日の天気予報では相当波が高そうです。

「Gakuさん、突堤は駄目かもしれないね。2.5mだって。」

「そう? じゃあ、どうする?」

「2.5mだと、北新堤もぎりぎりだね。釣り公園しかないかな。」

「日立港とか久慈川とかなら大丈夫だけど、今日は鹿島に行かないとねえ・・」

「朝9時が干潮だから午前中勝負で突堤に行く?」

「じゃあ、そうしようか。」

ということで、いつも通り朝5時に出発です。途中で銚子地方気象台の予報を電話で聞くと、波は2mのち3mということで、やはり午前中が勝負のようです。突堤到着はいつも通り6:30頃。今日は既に2人釣り人がいました。

突堤に出てみると、波は先々週と同じ程度ですが、風が無いので、先々週より釣りやすそうです。いつも通り、きむさんはアイナメ狙い、私はアイナメ竿を投げ込んだあと、イシモチ狙いです。

あ!折れた!!

今日の1匹目は私のアイナメ竿に来ました。20センチほどのクジメです。しかし、波がだんだんと高くなり、根掛りが頻発し始めます。きむさんの特製仕掛けは根掛りに強いらしく、回収できるのですが、私の仕掛けは毎回根掛りで仕掛けが無くなっていきます。で、いつものように私はアイナメ竿を減らし、イシモチ釣りに廻ることにしました。

イシモチ釣りのほうも、波のせいであたりが取り難く苦戦しますが、何とか1匹目を釣り上げます。しかし、堤防際で波にさらわれ、テトラの角に激突して落ちてしまいました。2匹目はなかなか来ません。イシモチの当るポイントは狭く、そこを外すと全く釣れない上に、どんどん仕掛けが流されてしまうので、すぐ回収しないと根掛りになるのです。

仕方が無いので、投げた後、徐々に移動しながら当りを待ちます。これが失敗の元でした。突然足元が滑ります。斜めになっているテトラの上を歩いているのですから、一度足場を失うと、もうどうしようもありません。完全に体制を崩し、体はテトラの隙間に落ちます。そして右手首をテトラに強打!! 「パキン」と言う音とともに・・・・折れたのは、竿のほうでした。さすがカーボンロッド、折れるときの音はまるでガラスのようですね。1段目がテトラにたたきつけられたため、砕け散ってしまいました。

「いててて・・・」

何とかテトラから這い上がります。右腕は何とか大丈夫のようです。転んでいるうちに、仕掛けは完全に砂浜の浅いほうに流されてしまいました。竿の方は2段目以降は残っていたので、ともかくガイドだけでも回収しようと、リールを巻きます。

すると、この仕掛けに、2匹目が掛かっていました。いつも通り20センチクラスのイシモチ・・・・と思ったのですが、違います。一見イシモチに似ているのですが、頭の先に半透明な硬いこぶがあります。胸鰭の下側は遊離しており髭のようになっています。何よりイシモチと違うのは尾鰭です。イシモチなら真中がとがった三角形ですが、こいつは完全な二股です。

「きむさん、竿折れちゃったよ。でも変なの釣れたよ。」

「え?、イシモチじゃないの?」

「違うよ、ほら。」

「なに、これ?イシモチの奇形?」

結局分からないので、とりあえずキープして、帰って調べることにしました。

その後は、きむさんはクジメをポツポツ、私はイシモチをポツポツ釣ります。私の狙うイシモチの方は、当りがあって、間違いなく針掛りさせたと思っても、上げてくる途中で波にもまれて外れる事が多く、なかなかうまく回収できません。きむさんの狙うアイナメの方は、やはり根掛りが最大の敵で、きむさんも苦労しているようです。

きむさんは釣ります(^^)

しばらくすると、地元のおじさんが見にきました。

「アイナメはどうかね?」

「ポツポツですねえ。」

「今年はアイナメが釣れないねえ。いつもの半分だよ。」

「そんなに釣れないんですか?」

「昨日まで波がすごくて、水平線が見えないほどだったから、今日は期待してきたんだけどねえ。」

「荒れた後がいいんですね。」

「そうだね。今回の荒れ具合はすごかったよ。テトラを越えて上まで波が上がったからね。あんなの初めてだねえ。」

「へー、そんなに荒れてたんですか・・・」

「でも、今日も駄目みたいだねえ。」

と、アイナメ不調宣告を受けてしまいましたが・・・・しかし、きむさん、今日も釣りました。30pクラスのアイナメです。根掛りと格闘しながらも、このアイナメを引きずり出しました。

「また釣っちゃったよ。」

「やったね。いいサイズだね。」

「今日は根掛りと格闘しちゃったよ。」

「こないだよりは小さいけど、30pくらいかな。」

ということで、このアイナメが本日唯一のまともな釣果でした。

お昼ごろから、波はさらに高くなり、だんだんと先端部分が波で洗われるようになってきました。12時半過ぎに、遂に撤退することにしました。

フィッシング鹿島店開店

さて、次に向かったのは、本日の本当の目的である、フィッシング鹿島店です。ここは日立フィッシングセンターが経営しているフィッシング大洗の姉妹店で、フィッシング大洗の副店長?雨海さんが、ここフィッシング鹿島店の店長になるようです。

お店は、鹿島アントラーズの練習場の近くで、鹿島の釣り公園に行く途中にあるガソリンスタンドの隣です。雨海さんがちょうどお昼でいなかったので、買い物をしながらしばらく待つことにしました。開店のお祝いに、野地さんからもちゃんと花が届いていました。我々は貧乏なので、挨拶に来るのが精一杯でした(^^;;;;

このフィッシング鹿島店は、結構店内も広く、釣具が充実しています。特にルアーは実用性の高いものが充実していました。餌も、コマセが大きさ別に2種類、青イソメも太めと細めが準備されており、鹿島には珍しい充実度です。一番嬉しいのは、イソメの自動販売機かも。鹿島には自動販売機のある釣具屋が少なかった(私は一軒も知らない)ので、これで平日の夜でも安心して釣りに来る事が出来ますね。

雨海さんによると、えさの量・質とも、周辺のお店には絶対負けないそうですから、北新堤や釣り公園、ポートラジオなど、鹿島北側の釣りに行く際には、ぜひ寄ってみてくださいね。私は、ちょうど折れた竿の代わりになりそうな竿があったので、購入することにしました。

唯一の欠点!?は、フィッシング大洗のようなかわいいお姉さんがいない事です(^^;;;。ただいま募集中だそうですから、釣具店で働いてみたい女性の方、ぜひ応募してみてくださいね。

フグフグフグフグフグフグフグ・・・・・

さて、この後どうするかきむさんと相談したのですが、あまりいいアイディアが出ません。仕方ないので、とりあえず釣り公園と、その手前の漁港を見に行きます。釣り公園は結構な人出で、とても入る隙間がありません。イシモチか何かがポツポツと釣れているようでした。

手前の小漁港では一度も釣った事が無いのですが、小メジナ、メゴチなどが釣れていました。湾内を覗くと、小型のカワハギやチンチンも泳いでいました。ファミリーのピクニックでの釣りには結構向いているかもしれませんね。

結局迷った末に久々に新浜に行ってみることにしました。カワハギとイシモチがいるかもしれないという期待です。

新浜には結構な釣り人がいました。しかし、あまり釣れている様子はありません。早速先ほど買った投げ竿にカレイ仕掛けを付けて投込んでみます。すると、すぐに当り・・・でも、嫌な当りです。上がってきたのは、予想通りコモンフグでした。

この後きむさんと二人でフグを釣りつづけます。ほとんど入れ食い状態でコモンフグが釣れます。そのうち別の魚が釣れるだろうと、粘ったのですが・・・・結局最後までコモンフグでした。海の中はフグの絨毯状態のようです。

5時に餌も切れたので、遂に納竿、今日の釣果は、イシモチ3匹、クジメ1匹、正体不明魚1匹でした。

「今日は釣れなかったねえ・・・」

「波があると突堤は駄目だね。」

「まあ、きむさんはアイナメ釣ったからいいか。私は正体不明魚釣ったしね。最近図鑑作りに凝ってるから、新種の魚は30pのカレイくらいの価値はあるかな。」

「Gakuさん、アイナメは最初の1匹だけ?」

「うん。」

「じゃあ、2匹上げるよ。家族3人で3匹でちょうどいいでしょ。」

ということで、きむさんからクジメ2匹を貰って帰りました。久々のクジメの煮付けは結構美味しかったので、まあ良しとしましょう。

ちなみに、正体不明魚は自宅に帰って図鑑を調べたら、意外と簡単に分かりました。ツバメコノシロという魚でした。ということで、この魚、図鑑に追加されました。また鹿嶋で釣れる魚が1種増えましたね。

では。