2011年1月下旬
今回の狙い
ここの所まともな釣りになっていませんが、情報は悪くなる一方です。どこにも釣れているという情報はなく、「絶不調」の文字ばかりです。ついに管理釣り場(いわゆる釣り堀)まで候補に挙げて探してみましたが、これはこれで、なかなか行きたいと思える釣り場がありません。
結局、きっとほとんど釣れないけど、なにも釣れないってことはなさそうな、滑り止め?釣り場に行くことにしました。狙いは一応カレイとなっていますが、戻りはまだ始まっていないので、今が一番釣れない時です。
「今日はどこで釣る?いつものところ?一応シャコ狙いの準備はしてきたから、いつものところでもいいけど。」
「あそこは釣れそうもないよね。」
「先端は? きむさんお得意のものが釣れるかも。」
「本当にいるのかなあ・・・・」
「一〜二匹はいると思うけど。ま、運だね。」
「それよりテトラで穴釣りの方が、ドンコだけでも確実じゃない?」
「僕は短い竿を持ってこなかったから、穴釣りはできないなあ。まあ、反対側でシャコと木端カレイ狙うからいいけど。」
などと議論しながら、釣具屋に。
「今聞いたら、やっぱり穴釣りしか釣れてないってさ。」
「そう・・・、じゃ、そこにしようか。どこが空いてるかな。」
「どっちが混んでますかって聞いたら、どっちもガラガラですだってさ。」
「ははは。やっぱり釣れないんだねえ・・・・」
ということで、釣れないことを覚悟で釣り場に入ります。
根掛かりに苦戦
釣り場到着は7:15分頃。私はこの時期に釣れる可能性のある木端カレイ狙いでダイソー天秤と上州屋安売り仕掛けで投げ釣りに参入、しかし、初めて来た場所なので、様子が分かりません。早速色々な方向に投げ込んでみます。きむさんは穴釣りです。
穴狙いきむさん
1本目を投げ込んでさびいてみると、下は砂泥地のようで、簡単にさびけます。安心して、2本目以降を投げ込んで、順番に世話をしますが、なんと、3色を切ったあたりから、急にがちがちの根になるようで、海草天秤だと相当急いであげないと、ここで根掛かりになります。急いでも、ロープなども沈んでいるようで、どうしても引っかかることがあります。
この根掛かりゾーンに苦しんでいると、その中から本日初の魚が上がってきます。懐かしいムスジガジです。
9:00
しかし、他の竿は殆ど餌も取られないか、根掛かりで仕掛けを失うかです。仕方がないので、徐々に場所を移動していくことにしました。
ちなみに先週買ったデジカメで、周囲のパノラマを撮ってみました。不思議な形の堤防が斜めに3本のびているように見える写真ですが、これは7枚合成で360度を撮影したパノラマです。左の堤防と右の堤防は同じ堤防で、真ん中の堤防がその反対向きってことですね。
これで、この場所がどこだかわかりますよね。釣れない報告の場合は、場所を公開しても全く問題ないと思うので、写真公開です(笑) でも、検索エンジンに引っかからないように、地名は書きません。
ところで、今回は水中カメラで足元も見てみました。寒さで電池が持たず、あまり映像は残せませんでしたが、堤防の足元はこんな感じです。堤防際にはヒトデが沢山。その先はごろたです。魚の姿は発見できませんでした。
きむさんアイナメ
さて、私の方は全然釣れないのですが、突然きむさんから声が掛かります。そちらを見ると、何か魚をぶら下げています。ドンコのようではないのですが、イマイチよく分かりません。
「何、それ? アイナメ」
「うんアイナメだよ」
「へえ、すごいじゃん。穴釣りで釣ったの? 充分キープサイズだね。」
「今日は何も釣れないかと思ってたけど、よかったよ。」
ということで、アイナメがちゃんと穴釣りで釣れることが分かりました。
20分後に、今度は良型のどんこも釣ったようです。今日は穴釣りに分がありそうです。
私の方は、穴釣りを全く想定していなかったので、投げ竿と長い磯竿しかありません。ただ、投げ釣りゾーンの手前が根掛かりゾーンで、磯竿による堤防際のぶっこみ釣りは仕掛けを消費するばかりだってことが分かったので、これをやめ、2本の磯竿で穴釣りに参入することにしました。
「Gakuさんも穴釣りに参入?」
「うん、磯竿で釣れる範囲は全部根掛かりなんだもん。」
「でも、そんな長い竿じゃ釣りにくいでしょ。竿先、折れるよ。」
「そうなんだよねえ・・・・」
ただ運の良いことに、今日は凪です。先端が揺れる磯竿で穴釣りをしても、波にもまれて根掛かりすることが無いのです。この薙ぎに助けられて、穴釣り参入で釣果を得ました。 と言っても、ドンコですが、26センチの良型です。
10:35
なんとか持ち帰れる魚が手に入ってホッとしました。
投げ釣りも活性化?
投げ釣りの方は、全くエサも取られない状態が続いていたのですが、お昼頃から様子が変わり始めます。毎回重い・・・・ヒトデの活性が上がってきたようです。まあ、段々と釣れる気がしなくなって、さびく間隔が長くなったことの方が主因かもしれませんが。
そのヒトデに混じって、一匹だけ小さなシャコも上がってきました。早速真剣にシャコ狙いをしてみますが、残念ながら、シャコは、この一匹限りでした。
さらにヒトデ入れ食い?状態の中で、一匹だけ、小さいメゴチが釣れてきました。
12:08
いつも、メゴチと呼んで、正確な同定をしていなかったので、今回は正確に魚種を確定しましょう。参考文献は、「釣魚検索」という図鑑で625種の海水魚の見分け方が載っています。最近、魚種は少ないものの、ハンディ版で売り場にも持って行ける「釣魚識別図鑑」というのも発売されましたね。
さて、同定です。まず、前鰓蓋骨棘(えらぶた(鰓蓋)の前にある骨状の棘)がまっすぐでなく曲がっているので、ヨメゴチやヤリヌメリではありません。
背鰭には白で縁どりされた黒い斑点(白縁黒斑)があるので、ネズミゴチかハタタテヌメリの雌です。
最後に尾鰭が下半分が黒くなく一面に黒点があるので、ハタタテヌメリの雌と分かりました。
ま、メゴチしか釣れなくても、こんな楽しみもあるってことですね。近い仲間のネズミゴチには黒斑部分が青いものもいるそうなので、ぜひ見てみたいですね。
最後にドンコ
メゴチの話をこれだけ長く書くのは、それだけ書くことが無いってことです。
で、再度横道にそれます。終わり間際、きむさんが釣った20センチ弱の魚を持ってきました。
「これ何かなあ・・」
「大きいけど、ムスジガジだよ。」
「そうかあ。大きいな。ムスジガジ釣ったの、10年ぶりかな。どこに6つ線があるの」
「え?」
「だって、6筋のガジってことでしょ。ガジって魚の中の6つ線があるやつってことだよね。」
「あ、そうかあ。じゃ、この胸鰭の模様じゃない?」
と勝手にムスジガジの語源を決めてしまいました。確かにタウエガジの仲間で6筋あるってことですよね。胸鰭の筋は5筋しか無いようにも見えますが・・・(笑)
顔に茶筋が3本あるので、両方合わせて6筋と言う説もあるようです。でも、顔の筋って、茶筋3本というより、白筋二本ですよね。
このイベントで、ほぼ今日の釣りは終わりです。竿の片づけに入ります。
すると、穴釣りに置いたままだった竿に重さがあります。上げてみると、立派なドンコです。30センチありました。
これで家内と私の二人分の夕食のおかずもそろったので、安心して納竿としました。
今日の持ち帰りは、ドンコ2、シャコ1、それに生かしバケツに入れておいたのに死んでしまったムスジガジ2(きむさんが釣ったのと私が釣ったの)でした。
ドンコはとってもおいしい煮つけになりました。やっぱりドンコは肝が最高ですね。