2015年2月下旬

今回の狙い

二月はボート釣りはお休みにして、冬眠中です。

この間にボートのバージョンアップを図ります。

現在の最大の問題は、内房の深場で、魚探が追従しないことです。現在使っている振動子は、淡水用の800/455/200/83/kHzの振動子で、カタログスペックでは750ft(229m)まで測深できることになっていますが、走行状態では200m越えは無理で、停止状態でも確かに230m前後で底をロストすることが多いのです。

鹿島や外房ならこの性能で全く問題ないのですが、内房は結構深く、300m越えの場所にも簡単に行けます。今年は、そういうところにいるアカムツを釣ってみたいと思っているので、もうすこし測深能力のある魚探が欲しいところです。

といっても、現在のLowranceの魚探から離れるつもりはありません。なにしろ、海底地形図作りが面白いのです。館山湾はかなりできてきました。

Lowranceでは、最近CHIRPという深海向けの新技術を搭載した機種を出していますが、これを買うにはお金がかかります。

結局、800/455/200/50/kHzに対応した、海水用振動子だけを購入して、現在の振動子と交換することにしました。これなら、200ドルで入手できます。カタログスペックでは、これで2000ft(610m)まで測深できるはずです。

早速米国の通販に注文したところ、一週間ほどで到着しました。写真の左側が新しい振動子、右側が古い振動子です。

元々の振動子と比べてみると、幅が1.5倍ほど、イメージとしては2倍くらい大きくなった感じです。

これは、これまでのポールで設置するのでは、ちょっと強度が不安です。

ということで、船体のトランサムに直付けすることにしました。

ただ、折りたたむ時に外せないと不便なので、取り付け金具として、蝶番掛金を利用することにしました。これなら、取り外しができます。

色々工作して、準備ができると、やはりちょっと試験してみたくなりますよね。

ということで、天気の良い週末に、試乗に行くことにしました。

ちょうど義弟から、今週は出ないの?というメールが来ていたので、「走ってみるだけで釣りは殆どしないよ」と返事したところ、それでもいいというので、一緒に出ることにしました。

測深能力を測ることが目的なので、簡単に深場に行ける内房でテストです。地図つくりも重要な課題です。

現地には6時に到着しますが、釣りをすることをあまり考えていなかったので、餌を持ってくるのを忘れました。そこで、高速を降りたところで餌屋さんによってオキアミだけ買いました。480円です。いつもは1980円で売っている3キロのオキアミを解凍して20個程度に小分けしたオキアミを使っているので、今日の餌代はいつもの5倍です(笑)。

現地到着は6時過ぎ、ゆっくり準備して、7時に出航です。

アマダイ釣り場まで遠回りで地図作り

ところで、今日はなぜか湾の中が船でいっぱいです。

外洋が荒れる予報だったのでしょうか。20隻近い貨物船やタンカーが湾内に浮かんでいます。

出航後、まずはこれらの船をかわしつつ、地図つくりのため、浅場を通ります。

新しい振動子は、取り付け位置が水面に近くなったので、どうも泡噛みをしやすくなってしまったようで、高速だと底をロストします。

これは工夫が必要ですね。ただ、実際に釣るときに測深できれば、基本的には大丈夫です。

釣り場を大回りして、アマダイ釣り場に入りました。

ここで、最初の釣りをしてみます。

一度目の流しは、風向きの判断を誤り、アマダイポイントに入れませんでした。

二度目の流しで、当たりが出ます。小さめの当たりです。

小型のアマダイかなと思ったのですが、巻き上げてもずっと小さな暴れが続きます。

アマダイじゃなさそうだなあ・・・・と思いつつ、巻き上げます。

上がってきたのは、カナガシラとムシカレイの一荷でした。8:13です。

カナガシラはお刺身になるサイズですし、ムシカレイはここで釣ったのははじめてなので、ちょっと嬉しい釣果です。

ムシカレイがいるなら、他のカレイもいるかもしれませんね。

この後、暫く流し続けます。

ボートは一旦水深100mを超え、また浅いところまで流れてきました。

水深80mを切り、アマダイポイントです。

ここで当たりが出ます。しかし、変なあたりです。

暴れるのですが、さっきより軽く上がってきます。

何が掛かったのかわかりません。

上げてみると・・・・・1本目の針に40センチ近いゴマサバ。

二本目の針と、三本目の針には良型のマアジが掛かっていました。

8:34

このアジ、安直にハリスを持って取り込もうとしたところ、二匹目が針から外れ、逃げてしまいました。残念。

アジは口が弱いことを忘れていました。水深80mから引っ張り上げたアジは、タモを使わないとダメですね。

サバも、この時期のものなら、脂が付いていて美味しそうなのでキープします。

更に深場で300m超に挑戦

この流しを終え、次はもっと深いところに行ってみることにしました。

水深170mから流し始め、230mまで行きました。しかし、ここではなにも釣れませんでした。

更にポイントを変更、三度目として、今回の目的である300mの深さに行ってみます。

130mから始まって深くなり、300mを超えるはずです。

流していると、高速船がやってきました。

9:35

1月31日から4月5日まで、東京を出て、館山を経由して、伊豆大島に向かう高速船が一日一往復運航されているのです。

この高速船、我々の船を大きく迂回して湾外に出て行ってくれました。航路の邪魔して申し訳なかったです。

船は徐々に流され、水深300mを超えました。

結局320mまでちゃんと測深できることが分かりました。

これだけ測ることができれば、アカムツも狙えそうです。

しかし、120号の錘を付けて、糸を300m出すと、当たりが全くわからない気がします。上げるのも大変だし、やはり100mを超える深場の釣りはあまり楽しくなさそうです。

この巻き上げをしていると、あと30m位のところで、何かが食いつきます。この深さですから、当然サバだと思ったのですが、どうも変です。

無茶苦茶重いのです。でも、全然暴れません。ドラグを引き出す力があるのですが、ガンガンという動きは無いのです。

不思議なあたりだなあ・・・と思いながら上げてみて、理由が分かりました。やはりサバです。ただ、4本針に40センチ近いサバが4匹ついていたのです。これでは重いはずですね。

なんとか全部取り込み、一匹ずつ腸を抜いていると、一匹ジャンプで逃げられてしまいました。運のいいやつでした。残りはしめ鯖用に、生きているうちに内臓を抜いてしまいます。こうしておけばアニサキスも安心です。

ちなみに、この4匹釣れにばたついてしまい、写真を撮り忘れました。

まあ、魚探の測深能力には満足したので、ちょっと浅場に移動してみることにしました。

アマダイ深度で初物

次に移動したのは、60m前後の場所です。ここで釣るのは初めてですが、深さとしてはアマダイポイントです。

ここでしばらく釣っていると、竿に小さな当たりが出ます。

とりあえず上げてみることにしました。

上がってきたのは20センチほどの赤い魚です。

キダイかな、と思ったのですが、違いました。初物のタマガシラでした。10:23です。

義弟曰く、「ベラの鱗みたいなタイだね。」

言われてみれば、ベラっぽい大きな鱗ですね。

この魚、帰って調べてみると、イトヨリダイの仲間なのですね。味もイトヨリダイに近い、淡白な味だそうです。

いずれにせよ、初物なので嬉しいですね。早速図鑑に追加しました。

サイズもマアマアなので、オカズになりそうです。

これを狙って、もう一度餌を投入します。

暫くすると、また小さなあたりがあります。

今回は、前回より当たりが小さいのに、重いという不思議な感じです。

何かな〜〜と思っていると、上がってきたのは、タマガシラ、カナガシラ、エソの三点掛けです。

エソが新種だと嬉しかったのですが、前回釣ったホシノエソでした。

10:51

これで、この場は終わりとして、今度はカワハギ探しに行くことにしました。

カワハギはいない

カワハギ狙いは、この時期なので、水深30mから開始です。

このあたりには定置網があり、その周りがカワハギのポイントだったのですが、いつの間にか定置網が無くなっていました。

これではポイントが変わっているはずです。

とりあえず、アサリ餌を付けて、カワハギ釣りをしてみることにしました。

暫くして、義弟が、置き竿にしていた竿に飛びつきます。

「何?」

「イカが掛かった」

「え?、イカ餌木を置き竿にしてたの?」

「うん。それに掛かった。」

「それってタコじゃない?」

「あ、そうかも。タコかなあ・・・・」

といいながら巻きあげると、なんと掛かっていたのはヤリイカでした。

これは驚きの釣果ですね。まさか置き竿の餌木でヤリイカが釣れるとは・・・・・これも初物ですので、図鑑に追加しました。

私の方のカワハギ竿には、一度だけいいあたりがあり、魚が掛かったのですが、オキトラギスでした。

11:10

この釣り場の近くで、FRPボートの人を見ました。

ヤマハの90馬力エンジンを乗せています。

「あれいいねえ。」

「そうだねえ。」

「あれ買いなよ。」

「置くところがねえ。」

「うちにおいておいて引っ張ればいいよ。」

「あれ、17フィート以下かなあ・・・」

などと夢を広げました。でも、この船、調べてみるとヤマハのYF21CCですから、トレーラブルは無理ですね。

アマダイ釣り場再挑戦

「さて、終了予定時刻まであと30分だから、最後にもう一度アマダイポイント行こうか。」

ということで、最初のポイントに戻ります。

で、釣ってみますが・・・・ここでは小さいあたりでヒメが釣れただけでした。

12:12

延長して暫く釣ってみましたが、結局何も釣れず、13:00になりましたので、納竿としました。

今日の釣果と成果

ということで、今日の釣果は、タマガシラ3、マアジ1、ゴマサバ4、ムシガレイ1、カナガシラ2、オキトラギス1、ホシノエソ1、ヒメ1(リリース)でした。

釣りを真剣にしないモードにしては良く釣れました。

タマガシラ1、、カナガシラ1、アジを刺身に、サバはしめ鯖と塩焼と煮つけに、その他は煮つけになりました。

タマガシラの煮つけは美味しいですね。

館山湾の海底地形図は、今回の航海で、かなりできてきました。

この図は水深を実際の二倍に強調した3D図です。これを簡単に作ってくれるのですから、リーフマスターはすごいですね。

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