201510月上旬

今回の狙い

これまで、きむさんが電動リールを持っていないので、きむさんと一緒のボート釣りでは、手巻きでも何とか対応可能な80mのカサゴポイントが限界で、それより深い場所には義弟と出航するしかありませんでした。

しかし、80mでは今年の目標であるアカムツの釣りは無理です。アカムツは最深で250mの釣りです。

お金に余裕が出来たら、もう一台電動リールを買って、きむさんに貸し出してでもアカムツ狙いに行こうと、コツコツと資金を貯めていたところ、きむさんが一念発起して?(笑)キャスティングのバーゲンで電動リールを買ってくれました。アカムツ狙いができるように、PE4号が400m巻けるタイプです。それも、私の持っている、一番安いアルファタックルのモノではないメーカー品です。

これできむさんとも安心して深場を攻めることができます。きむさんの横で電動リールを使いまくって、購買欲を引っ張り出した価値がありました(同じことを、私は昔、義弟にされたのですが(笑))。

ということで、ぜひ深場に行きたいところです。

しかし、週の後半は台風並みの爆弾低気圧で海は大荒れです。これはダメか・・・と思っていたら、週末には急速に収まる気配になってきました。早速きむさんにメールして、内房の深場出撃決定です。

今週は義弟も前日が飲み会で早朝は無理ってことで、三人でゆっくり出ようという計画になりました。3.5馬力さん、baronさん、草刈りエンジンさんなどは早朝からの出撃のようですが、アジを狙わなければ早朝でなくても大丈夫です。

しかし、天気予報が少し変わり、午後2時以降は風が強くなり、午後4時には荒れ始める予報となりました。早速きむさんと義弟に連絡し、出発をいつもより一時間早めます。

当日は、6時に自宅を出ます。しかし、一時間早く出たのに、16号の渋滞は改善するどころか、いつもより悪化しています。結局到着は8:30頃になってしまいました。既に義弟も、皆さんも出航済みのようです。

ちょっと心配していた海は凪でした。小学生の団体にボートを囲まれたりしつつも、いつも通り準備し、baronさんの4輪ドーリをお借りして軽々と海岸まで運び、9:30に出航となりました。

今日は最初から深場

今日はきむさんの電動リールデビュー戦です。本当は、深場での釣りには餌のサバが欲しいところですが、毎回そのサバ確保に二時間使ってしまい、釣り仲間の皆さんに会えないし、時間ももったいないので、今回はアジ・サバ釣りをパスすることにしました。

そのため、私は自宅の冷蔵庫から、何度も解凍と冷凍を繰り返した古いサバ餌とヒイカを、きむさんは新鮮なサンマを一匹持ち込みます。さらに、珍しくアオイソメも買ってあります。

出航してアジ釣り場の方を眺めても、ゴムボートの姿は見えません。既に皆さん深場に移動済みのようです。義弟は朝方はイカ釣りでスミイカを2匹確保し、深場に向かっているところのようです。

我々も、まっすぐ深場に向かいます。

最初に停まった深場は水深200mの北向きかけ下がりの場所です。この場所ではこれまで釣ったことが無いので、海図のデータが無い場所です。この場所のデータが欲しかったのですが、私の安い魚探では、水深200m以上はエンジン走行していると水深データーが取れないので、流し釣りをしながらデータを取る必要があるのです。

「きむさん、今日はここから始めよう。まず電動リールに慣れる練習だね。」

「うん。じゃあ使ってみるよ。」

と、きむさんの電動リールデビューです。仕掛けも深場用の5本針なので、仕掛けの扱いも慣れる必要があります。一番難しいのは、仕掛けの回収なので、とりあえず、ここで一度練習のための投入をしてみました。

200mを超える流しでは、一度投入して上げるまでに15〜30分程度必要です。

その間に、この場所の水深データーは把握でき、この場所の海底地形図がかなり充実しました。

しかし、魚は釣れませんでした。

本命場所でついに本命・・・・はきむさん

さて、この場所の流しを終え、次は本格的にアカムツを狙ってポイントに入ることにします。

ここ数回のカサゴ釣りで海底地形図がかなり充実し、まだデータの無い場所の地形も、かなり予測できるようになりました。その予測の中から、アカムツのいそうな海底のポイントに目星をつけていたので、今回はその場所を攻めることにしました。

水深250m前後の釣り場です。投入は10:30でした。

しかし、今日は少し風があるために、船が結構な速度で流されます。さらに錘も問題です。本来なら、水深1mに対して1号の錘を使うべきなので、この場所では150〜200号の錘を使いたいところです。しかし、きむさんの竿の錘負荷が80号までなので、私も合わせて80号にしました。しかし、80号で200m超を攻めると、かなり流されるので、底が取れません。

そして、どうしても二人の糸が絡みます。一度目の流しは釣果なしでした。

舩を戻して、二度目の流しです。やはり糸が300m以上出て行きます。

それでも、今回は底が取れたので、そのまま引いていると、竿先に当たりが出ます。合わせてみると、魚が着いているような感触です。

早速ゆっくりと巻き上げ始めますが、異様な重さです。しかし、大物の魚という感じではありません。

「Gakuさん、僕のとまた絡んでるみたい。」

「やっぱりそうか。重いと思ったよ。」

「こっちも上げる?」

「うん、でも、こっちを追い抜かないように同じスピードで上げよう。ゆっくりね。」

ということで、いつもの倍くらいのゆっくりしたスピードで、二人が並行して巻き上げます。そうすれば、深刻なお祭りになることはありません。

巻き上げ途中も竿にあたりのようなものが出るのですが、お祭りしているときはそういう反応も出るので、魚がかかっているのか、お祭りのせいかわからないまま巻き続けます。

10分ほどかけてやっと巻き上げ、私の針をきむさんの仕掛けから外します。私の針には魚は掛かっていませんでした。魚の当たりは気のせいだったのかな・・・・と思ったのですが・・・・

「なにか掛かってるよ。」

きむさんの方の仕掛けに、魚が掛かっていたようです。それで、魚の引きのような当たりだったのですね。

きむさんの電動リールの第一号の獲物です。水面に出てきたのは・・・・

「おお、アカムツだ。大きい。すごいすごい。」

「いや〜〜、ビギナーズラックってやつだよ。」

「う〜ん、でもこのサイズはすごいよ。最初の1匹がアカムツなんて、凄いね。」

ということで、義弟と何度か狙ったものの、どうしても釣れなかったアカムツを、きむさんが最初の深場挑戦で釣ってしまいました。

しかし、これは私にとっても嬉しい釣果です。アカムツがいそうと狙ったポイントで、本当に釣れたので、ここにアカムツがいることが分かったからです。

といっても、お祭りしてたし、上げるのに10分かかって、その間に数100m流れたので、釣れたポイントがどこなのかはイマイチ不明です。それでも、いると分かっただけで嬉しいですよね。これで、今後のアカムツ狙いにも気合が入りそうです。

このアカムツ、40センチ近くありましたので、遊漁船で一時間沖に出て釣れるアカムツに匹敵します。こんなのが、こんなところにいるんですねえ・・・・・

ちょうど、草刈りエンジンさんと、baronさんが、帰り道で寄って下さったので、ご挨拶がてらアカムツをお見せすることができました。私の釣果ではなく、きむさんの釣果ですが(笑)

お二人は立派なサイズのホウボウなどを釣っておられました。もう上がるそうです。3.5馬力さんの姿も探したのですが、既に上がられたようで、見つけることができませんでした。

我々の釣りはこれからです。

このアカムツに気を良くして、再度狙ってみます。今回は、私が120号の錘を使うことで、お祭りを避けることにしました。糸の出る方向さえ管理すれば、この方がお祭りを避けるのは楽です。しかし、今日は風の向きがよく変わるので、なかなか安定してポイントに入れません。

次の流しでは2〜3回、上げ下ろしをしましたが、なにも釣れませんでした。

「そろそろ疲れたでしょ。」

「うん。深場の釣りって疲れるね。」

「そうなんだよ。だから、いつも3流しくらいで止めるんだ。」

と言っているところに、400mの深場に行っていた義弟が戻ってきました。

「どうだった?」

「深海サメだけ。そっちは」

「見せようか。すごいよ〜〜〜」

といってアカムツ見せます。

「へえ、アカムツ釣れたんだ。」

「実は釣ったのはきむさんなんだけどね。」

「ええ?、電動デビュー戦で最初の一匹がアカムツ??」

ということで、義弟にも気合が入ったようです。義弟もここでアカムツ釣り開始です。

しかし我々は精神的に深場釣りに疲れたので、200mの釣りは止めて、カサゴポイントに移ることにしました。

ちなみに、最後に上げてみると、私にもムツが釣れていました。アカでなくシロでしたが(笑)

12:33

さて、カサゴポイントに移動です。

カサゴポイントはヒメの山

今日のカサゴポイントの最大の問題は、餌です。今日はサバ釣りをしていないので、餌が無いのです。ここまで私の古いサバ餌を使ってきましたが、それも残り少なく、ついにきむさんはアオイソメを取り出します。私はオキアミで、カサゴポイントの横に居るはずと狙いを付けているアマダイを狙ってみることにしました。

船が流れてカサゴポイントに入るように、ポイントを定めて船を止めますが、今日は風の向きが微妙に変化します。一度目は、カサゴポイントに入れませんでした。

流し替えるために巻き上げていると、突然強い当たりです。

「あ、何か掛かった。」

「釣れたの?」

「うん。巻き上げ途中だから、サバだよ。」

「おお、餌が手に入ったじゃん。何倍にもなって戻ってくるよ。」

と、喜んでいたのですが・・・・残念、サバに似ているものの、違います。マルソウダでした。

12:55

「マルソウダだ〜〜」

「マルソウダじゃ餌にならないかなあ・・・・」

「似てるからいけるかも。」

ということで、とりあえずいつでも餌にできるよう、内臓を取ってキープです。

ただ、このマルソウダに、折角の繊細なアマダイ向けの仕掛けをぐちゃぐちゃにされました。これでアマダイ狙いは断念です。仕掛けをオニカサゴ狙いに変更です。

二度目の流しでは、オキアミにトラギス。これはリリースです。

12:58

そして、その後はヒメの猛攻です。

サバにも、イソメにも、オキアミにもヒメが掛かってきます。

一度だけ、いい当たり!!で期待したのですが、良型のアカササノハベラとヒメの一荷でした。

13:23

さらに小型のオニカナガシラのダブルと、今日はカサゴが釣れません。

13:42

「今日はカサゴが釣れないねえ。」

「本当に、ヒメばっかりだよね。」

「ヒメは何でも食ってくるね。」

「餌が悪いのかなあ・・・あ、きむさんサンマ持ってたじゃん?」

「あ、そうだね。サンマ出そうか。」

ということで、サンマの身餌登場です。新鮮なサンマ餌です。

このサンマ餌、早速効果が出ます。サンマ餌に変更して第一投でカサゴが釣れました。良型のアヤメカサゴです。

13:53

「やっぱり餌だねえ。」

「古いサバじゃダメってことだね。」

その後きむさんもカサゴを釣ります。

その後もヒメの攻撃は続くものの、トゴットメバルやアヤメカサゴがぽつぽつ釣れました。

メバルはイソメやオキアミでも釣れますが、カサゴは、やはり新鮮な身餌でないとダメなようです。次回はサンマを持ち込みましょう。

サンマは一匹しかないので、餌をケチって、一つの針にはイソメを付けていたところ、それにはクラカケトラギスが掛かりました。こいつはサイズが良かったのでキープです。

14:04

ここで釣れるメバルはオキメバル(ウスメバル)に似たトゴットメバルです。美味しいので、嬉しい釣果です。

14:14      14:37→

最後にきむさんと二人ほぼ同時にアヤメカサゴを釣って、サンマ餌が無くなり、風も出てきたので納竿としました。

14:50

上がったところで、風がさらに強くなりました。天気予報ぴったりです。最近は短期予報が正確で、本当に助かりますね。

今日の釣果

ということで、今日の三人の釣果(キープ分)です。義弟は、あの後アカムツポイントあたりでずっとねばったようですが、ユメカサゴが釣れただけだったようです。

私の釣果はアヤメカサゴ2、トゴットメバル2、オオメハタ1、マルソウダ1、アカササノハベラ1、クラカケトラギス2(1リリース)、オニカナガシラ2(リリース)、ヒメ数匹(リリース)でした。

釣果的にはイマイチの日でしたが、きむさんのアカムツが燦然と輝いていますね(笑)

餌になり損ねたマルソウダ、煮つけで食べたら結構美味でした。他の釣果は、今回は全て開きにしました。

アヤメカサゴの開きとオオメハタの開きは絶品でした。カサゴは煮つけに飽きたら開きもいいですね。

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