20148月中旬

今回の狙い

8月第一週の週末は地元の花火大会で釣りに行けず、次の週末は台風。そして、お盆休みできむさんも義弟もお休みできるのに、台風余波の高波です。週の前半は釣りは無理そうです。本当はきむさんと外房の浜での夜釣りを計画していたのですが、波が高く実現できませんでした。週の中ごろには内房の波は収まりそうですが、外房が静かになるのは週の後半になりそうです。

とりあえず、波が収まった内房に義弟と出撃することにしました。義弟の狙いはいつも通りマダイと深場のアマダイですが、今回は私の希望で、朝一でアジポイントに行ってみることにしました。館山湾の大アジを釣ってみたかったからです。

GPSのバージョンアップも済んだので、それをテストするのも重要な課題です。

義弟は色々な餌を準備したようですが、私の方はコマセとオキアミだけです。サバの身餌は現地調達の予定です。こういう餌の現地調達計画は結構失敗するのですが、今の内房はサバの山なので、大丈夫だと思えます。

当日は深夜一時前に出発し、高速を使わずに下道で行ってみました。所要時間は一時間もプラスにはなりませんが、信号が多いのでやはり高速の方が快適だと痛感しました。

まずはアジポイント

暗いうちから準備を済ませ、明るくなって5:00頃出航です。まさに朝日と共に出航でした。

まずはアジポイントを目指します。ポイントに向かいつつ、流し釣りです。弟はピンクのシンキングミノー、私はシンキングタイプのスキップバニーに、フローティングミノーを付けてみますが、船速が早すぎて、全然沈みません。

義弟が、表面でもソウダガツオは食うと言っていますが、望み薄です。

途中で突然義弟がボートを止め、リールを巻きはじめます。何かかかったようです。でも、釣れている感じではありません。

なにかな〜〜と思っていると、上がってきたのはワカシ?・・・と思ったらカンパチの子(ショゴ)でした。

結局流し釣りではこれ一匹で、アジポイントに到着です。

ポイントに近づいて魚探を確認すると、確かにアジの反応があります。早速大アジ狙いで太めのアジ仕掛けを入れます。

義弟はアジには興味が無いので、ルアーを投げ続けます。

アジ狙いには割とすぐに反応があります。結構強い引きです。

上がってきた魚影を見ると、細長いので、サバかあ・・・・と思いましたが、アジでした。

30センチ近い、立派な大アジです。

このアジ、現地ではよく確認しなかったのですが、細長いという印象は確かで、後で調べてみると、どうもムロアジの仲間のようです。

アジは釣れるかどうか確かめに来ただけなので、数は必要ありません。3匹で終了と決めて再投入です。義弟もこのアジを見て、アジ釣りにアジング仕掛けで参入です。

しばらく待って、二匹目が釣れました。これは25センチほどのマアジでした。

「それだけ釣れるなら、サビキで簡単に釣れるんじゃない?」

と義弟が言うので、サビキで釣れるかどうか確かめてみることにしました。

サビキをセットし投入すると、仕掛けが底に着くと同時に当たりがあります。しかし、弱々しいあたりです。

上がってきたのは、身餌にするには小さいけど、泳がすには大きすぎるサバと、餌サイズにはぴったりですが、すぐに死んでしまうので活き餌に向かないウルメイワシでした。

「サバ釣れたけど、これじゃ餌にならないね。」

このサイズのサバをもう一匹釣った後、強い当たりがあります。

これは大型のサバか? と思いながら巻きます。水面に見えた姿もサバのようですが・・・アジでした。

このアジ、現地ではマアジと信じていたのですが、自宅で確認するとマルアジでした。結局今回釣ったアジ3匹は全部違う種類だったのですが、現地ではマアジ3匹釣った気がしたので、この場所の釣りは打ち止めとしました。

30分ほどのアジ釣りでした。

マダイを目指してポイント移動

次のポイントに出発です。

またポイントまでの間は流し釣りです。

スキップバニーではダメなことが分かったので、スキップバニーを外し、代わりに30号の錘でルアーを少し沈めて走ることにしました。

走り始めてすぐ、これに何かが掛かります。

「何かかかったから止めて」

「え?なに?」

「何かなあ・・・結構強いよ。」

「ソーダカツオ?」

と話しつつ巻きます。しかし上がってきたのは・・・・大サバでした。

まあ、これで、とりあえず身餌確保です。30号錘+フローティングミノー仕掛けが有効であることも確かめられました。

再度走り始めて数分。またあたりです。

「またサバ?」

「サバっぽいねえ。でも、さっきとちょっと引きが違うなあ。ガクガクと引くよ。」

とは話していると、ドラグから糸が出始めます。

「これは強いね。サバじゃないよ。」

と巻き続けると、魚影が近づきます。2〜3度抵抗するものの、旨い具合に義弟の出したタモに収まります。

「カツオ? 違うなあ。なにこれ?サワラじゃん?」

「え?サワラ? 違うよ。これはハガツオだよ。」

義弟は背中の模様を見てサワラと思ったようです。しかし釣れていたのはハガツオでした。初物です。

ソーダガツオなら陸っぱりでも釣れますが、ハガツオはボートならではの釣り物ですね。

ハガツオはカツオよりも傷みが早いので、内臓を全部取り出し、よく洗ってクーラーに仕舞います。

再度流しながらマダイポイントを目指していると、またあたりです。

「また来たの? なに?」

「またカツオっぽいね。強いよ。」

先ほどと同じような引きですが、ちょっと強そうです。

ボートの近までは割とすぐ来たのですが、そこからなかなか寄せることができません。

すこしづつドラグを締めて寄せますが、また走られる繰り返しです。結局10分ほどかかって、やっとタモ入れに成功しました。

先ほどよりさらに大きく、50センチ近いハガツオでした。

この釣りに使っていたのは、アオリイカ用の餌木竿ですから、ちょっとカツオ相手には弱いというのも寄せられなかった原因の一つですが、主因はべつにありました。

右の写真でも分かるように、ファイト中にルアーの前のフックがエラブタあたりに刺さってしまい、糸が横からでるスレ状態になってしまっていたのでした。これでは上がりにくくなるはずです。

このファイトで、結構疲れてしまいました。

義弟も同様に流していたのに、そのピンクのミノーには来なかったので、イワシカラーのミノーの色が良かったのか、錘で沈めた深さが良かったのか、どちらかでしょう。

そうこうしているうちに、マダイポイント手前の根際に到着です。水深25mほどです。魚の反応は結構あります。

「反応あるよ。」

「でも、ここはマダイには浅いなあ。」

義弟は、もっと深いところに行きたいようです。

試しに二人で竿を入れてみると、すぐに義弟が大サバを釣ります。

「やっぱりここもサバだらけだ。サバの反応だよ。」

ということで、結局このポイントでは釣らず、深いポイントに行ってみることにしました。

少し深場の釣りへ

6:50分に到着した場所は水深120mほどです。私は、まず底物狙いで、さきほど釣ったサバの身餌を付けて投入です。

しかし流れが速く、糸が200m以上出ても底に着きません。

ボートはゆっくり流され、浅い方に動いているので、とりあえず流しながら釣ることにしました。

暫くして、竿に当たりが出ます。

巻き上げると、暴れる魚の感触が伝わってきます。

浅いところまで上げても暴れるので、これはカサゴ系かもと期待したのですが・・・・・

上がってきたのは大サバでした。サバの身餌でサバが釣れてしまいました。

この後も釣れるのは大サバばかり。水面から、100m超まで、サバはどこにでもいるのですね。

身餌でもサバを避けることができないことが分かったので、諦めてコマセマダイ仕掛けに戻します。狙いはアマダイです。

暫くして、サバとは違う、小さなあたりが出ました。

巻き上げは軽く、トラギスかな・・・と思ったのですが、上がってくると20センチほどの赤い魚です。

「お、マダイが釣れたよ。小さいけど。」

と言いつつも、どうもマダイと違います。尾鰭後端が黒くないし、といってチダイのようにエラブタ後縁も赤くないのです。体側に散らばる青い点もありません。

「マダイじゃないねえ、レンコダイかな」

とボート上では話していたのですが、帰って図鑑を見てもレンコダイというタイは居ません。良く調べると、レンコダイはキダイの地方名でした。

キダイの特徴の3つの黄斑もありますから、間違いなくキダイでしょう。写真集に新種追加です。

その後もアマダイを狙って釣りを続けます。

義弟は相変わらずサバに悩まされています。義弟は、サバを近所のお土産にすると決めたので、腸を取ってどんどんキープです。

私の方も時々サバですが、これも提供です。カツオ二匹に40センチ近いサバがどんどん追加され、クーラーが満タンになりそうです。

義弟は竿を二本出していたのですが、サバが掛かるたびに、その二本が絡むので大変です。

「サバがいるときは竿二本出しちゃダメだねえ。痛感したよ。」

サバは船底に入ってぐるぐる走り回るので、私の竿とも絡みます。

暫くすると、私の竿に、またあたりが出ます。最初は小さなあたりだったのですが。上げてくると強いあたりに変わります。

水面近くではそれなりに抵抗します。なにかな・・・と思っていると、上がってきたのはマゴチの魚影です。

「お、マゴチが釣れたよ」

と、このコチをを取り込もうと近くに寄せていると、そのそばを大型の魚が泳ぎます。

「シイラだ。1m位あるよ。」

「サバの腸捨ててたから寄ってきたんだよ。」

「マゴチが食われそう」

といいつつ、慌ててタモで取り込みます。取り込んでみると、マゴチではなくイネゴチでしたが、イネゴチも美味しいので嬉しい獲物です。

「シイラがいるならルアーの実験に狙ってみるか。」

と義弟は15センチほどの大型イワシ型ミノーを付けて投げ始めます。

私は、さきほどハガツオを釣った7センチほどの小型ミノーしか持ってないので、それで参戦してみることにしました。

といっても竿は餌木竿で、道糸もPEの1号ですから、1mのシイラが掛かっても、上がるとは思えません。

まあ、1mのシイラを釣っても食べるのに困るだけですから、釣りたい相手ではないのですが、ルアーの練習には最適の相手なので、とりあえず参戦してみます。

で、何投か目に、水面のルアーにシイラがアタックします。ちゃんと寄せているようです。

そしてさらに数投・・・・・掛かりました。間違いなくシイラです。すごい力です。

シイラは掛かったフックを外すために、定番のジャンプです。水面上に1m位ジャンプします。

サイズは1mは無さそうですが、とてもこの竿と糸で上がるとは思えません。

このジャンプを写真に撮りたいとカメラを準備し撮影です。

無理だと思ったのですが、なんと撮影に成功してしまいました。このシイラ、雌っぽいですね。

 

写真撮影には成功したものの、3度目のジャンプで、フックが外れ、シイラは去りました。

まあ、フックが外れなくても、上がるとは思えないサイズだったので、楽しんだだけ良しとしましょう。

この一匹をばらしたせいか、シイラは居なくなってしまいました。

その後もコマセダイ仕掛けに戻って釣り続けますが、水深は徐々に浅くなり、50mを切るあたりになってきました。

そんな中、定番のクラカケトラギスも釣れました。

今日はトラギス系は全部リリースです。でも、トラギスは水圧の変化に弱いようで、なかなか底に戻れないようでした。

結局この場所ではサバしか釣れないということで、場所を移動することにしました。

「どこがいい?」

「さっき魚探に反応が出てた30mラインがいいな」

「あそこ良さそうだよね。」

ということで、また移動です。

キス狙いは外道だけ

新しい場所到着は9:00です。私はここでもコマセダイ仕掛けで、弟はサバを避けるため青イソメエサでキス狙いです。

しかし、コマセダイ仕掛けには、やはりサバしか来ません。弟のキス狙いには・・・やはりサバが来てしまいました。

義弟からイソメを一本貰い、私もキス釣りに参入してみました。ルアーを外してキス仕掛けに替えます。

しかし、キスは釣れません。

釣れるのは、へんな生物です。どうもイソギンチャクの仲間のようです。

 

この生物が、何度も針に掛かります。

義弟はトラギスを連発しています。どうもキスの場所にしては深すぎるようです。

これはダメだな、と竿を置いてトイレ休憩をしていると、そのキス狙い竿が、突然水中に引き込まれます。もちろん、竿はボートに結んであるので大丈夫ですが、慌てて足で押さえます。

サバかな? と思ったのですが上がってきたのは、またもイネゴチです。

キス仕掛けですから、タモを使って取り込みます。

キス仕掛けにコチが来ることは良くありますが、これも嬉しい外道です。

さて、しばらく放置していたコマセマダイ仕掛けを上げようとすると、こちらにも重さがあります。しかし、生体反応はありません。

ただ重いだけなので、ヨリトフグかな、などと思ったのですが、上がってくる姿が見えてわかりました。ホウボウの仲間で、先日は初物と気づかずにリリースしたトゲカナガシラです。

今回は、すぐにわかったので、釣り上げて、色々と写真を撮りました。

ただ、サイズは小型だったので、写真撮影終了後リリースしました。

前回と同様、リリースしても水面に浮いたままです。無事に下に戻れてるといいのですが・・・・

結局ここでの釣りはこれで打ち止めにして、再度場所移動です。

「次はどこに行くの?」

「岬の先端に行ってみたい。」

「あんな沖には何もいないよ。」

「でも潮通しは良さそうだよ。」

「まあ、行きたいところでいいよ」

ということで、義弟の希望する岬の先端あたりに移動です。

新場所トライは敗退

時間は10:30頃。もうこの頃になると、私は疲れと暑さでグロッキーです。

とりあえずコマセダイ仕掛けだけ投入して待ちます。

下は岩場のようで底に変化があります。弟はここでもトラギスを連発しています。

いいあたりの時は、キタマクラのようです。

少なくとも、ここにはサバは居ないようです。

私の竿にも当たりがあります。上がってきたのは、20センチを超える良型のキュウセンです。

これは塩焼で食べたかったので、キープです。

結局この場所は、これで終り、再度、二度目の場所にも戻ります。

ここで義弟はササノハベラ、私は定番のトラギスを釣りますが、もうこの時間になると魚探に写る魚影も減っています。私は暑さと疲れで終焉気分です。

「そろそろ終わりにしない?」

「じゃ、最後にキスポイント探しに行こう」

義弟はまだ元気です。

朝一でアジを釣った場所あたりがキスが釣れるのではないかということで、戻ります。

しかし、ここで、私がGPSを見誤り、朝のポイントに入ったはずが、1匹目のハガツオポイントに入ってしまいました。

当然のように釣果は無く、ここで納竿としました。出航場所に戻ったのは12:30でした。

今日の釣果

ということで、今日の私の釣果は、ハガツオ2、マアジ1、モロ1、マルアジ1、イネゴチ2、キダイ1、トゲカナガシラ1、キュウセン1、ウルメイワシ1、トラギス1、クラカケトラギス数匹、ゴマサバ多数の12目釣りでした。義弟だけが釣ったがカンパチ、キタマクラ、ササノハベラを加えると、15目釣りですね。流石の魚影です。

写真は帰港時のクーラーの状況です。底の方にはサバが沢山入っています。釣果のうち、サバは全部義弟が持ち帰りました。

自宅に帰る途中に実家に寄り、丁度来ていた妹に、ハガツオとアジとイネゴチを一匹ずつ引き取ってもらいます。

自宅に戻り、魚の同定のためにタイやコチをチェックしてて、アジがおかしいことに気づきます。

妹に引き取ってもらったアジはもっと細く、残りの二匹も太さが違うのです。

ここで、残っている船上での写真も調べ、1匹目がモロ(クサヤムロの可能性もあり)、二匹目がマアジ、三匹目がマルアジであることが分かりました。上の写真でも、上のマルアジには、尾柄部に小離鰭がありますよね。マアジには小離鰭は無いので、すぐ見分けられます。

どうもこの場所で釣れる大アジの多くはマルアジのようです。

ハカツオは刺身とたたきで美味しくいただきました。先月買っておいた料理用ボイラーが初活躍しました。

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